マリエレ事件=シキーニョ容疑者自宅軟禁へ=体調悪化し、瀕死の可能性も

マリエレ・フランコ・リオ市議殺害事件で、殺害を命じた人物の一人として勾留中の下議、シキーニョ・ブラゾン容疑者が健康問題を理由に刑務所を出、14日にリオ市の自宅に戻った。14日付G1サイト(1)が報じている。
自宅軟禁への切り替えは、12日付G1サイト(2)などでも報じられていたが、最高裁で同事件を担当するアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の決定が全国刑事政策事務局(Snappen)に通達されたことで、14日に釈放され、その日の内に自宅に戻った。
モラエス判事は判決文の中で、シキーニョ容疑者は心臓疾患を抱えており、糖尿病と腎不全も患っているため、体調悪化で「死に至る可能性がある」として、自宅軟禁という人道的措置が適切だとする医療報告書を引用していた。
自宅軟禁に際しては、「電子足輪を着用する」「SNSの使用や取材を受けることを禁ずる」「他の捜査対象者との面会や連絡を取らない」ことが義務付けられている。
事件は2018年3月14日にマリエレ氏と運転手のアンデルソン・ゴメス氏が、集会場から追跡してきた上で後方から追い越そうした車両から機関銃掃射を受けて死亡したものだ。車を運転していた男と射撃手は翌2019年に逮捕されたが、シキーニョ氏の実弟で殺害命令者と目されているリオ州会計検査院判事のドミンゴス・ブラゾン氏が逮捕されたのは事件5年後の2024年3月。シキーニョ氏と元リオ市警主任のリヴァルド・バルボーザ氏も同時に逮捕されている。
シキーニョ容疑者はまだ罷免されていないものの、所属の民主運動(MDB)は既に除名となり、現在は無所属だ。連邦検察庁は収監中のマット・グロッソ州の連邦刑務所から自宅軟禁に切り替えて欲しいとの要請に反対していたが、モラエス判事は11日に自宅軟禁を認める方針を決めた。