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ボルソナロ=腸閉塞で約12時間の大手術=刺傷事件以来の持病で腸再建=手術成功、2週間の入院へ

2025年4月15日

病院でのボルソナロ氏(Instagram)
病院でのボルソナロ氏(Instagram)

 ボルソナロ前大統領は13日、ブラジリアのDFスター病院で持病となっていた腸閉塞の手術を受けた。手術は予想以上に長引き、約12時間かかったが、医師によると「成功した」とのことだ。同日付G1サイト(1)が報じている。

 ボルソナロ氏は11日午前中、自由党(PL)のイベントでリオ・グランデ・ド・ノルテ(RN)州を訪れていた際、激しい腹痛を覚え、体調不良で同州サンタクルスの病院に駆け込み、その後、ヘリコプターで州都ナタルの病院に搬送された。
 11日にナタルの医師が診断したところでは、部分的な腸閉塞で腹部が膨張しており、普通の食事ができないため、経鼻胃管を使用。痛みを抑えるための鎮痛剤も投与された。
 この時点では「ボルソナロ氏は手術の必要はないが、様子を見る必要がある」との診断が出、ボルソナロ氏自身も栄養を取るための経鼻胃管を付けたままで、「手術をする必要はなさそうだ」とSNSに投稿した。投稿には病院に駆けつけた支持者も写った写真も掲載された。(2)(3)
 だが翌12日、ボルソナロ氏はブラジリアに移動し、同日の22時にDFスター病院に入院。複数の検査を受けた結果、「手術をした方が良い」という診断が出た。(4)
 ボルソナロ氏の腸閉塞は2018年9月にミナス・ジェライス州での大統領選キャンペーンの最中に起きた刺傷事件が原因で、その時に傷ついた腸の部分がこれ以降もしばしば閉塞を起こし、入院、手術を要したことも少なくなかった。
 医師の説明によると、今回の手術は腸の癒着を解除し、腹壁を再建するためのものだという。執刀医のクラウジオ・ビロリーニ医師によると、今回の症例はこれまでの腸閉塞に比べて深刻で、複数個所で癒着が起きているため、この問題を根本的に解決させるためには、長時間の手術が必要となると事前に発表されていた。腸閉塞再発は過去の手術とも関連があるという。
 手術は午前10時前に始まり、ミシェレ夫人と、RN州行きから同行していたロジェリオ・マリーニョ上議がその経過を見守った。
 手術は長くなると事前に伝えられていたが、なかなか終わらないことで不安になった支持者の声がネット上などに現れるようになった。また、手術開始後6時間を過ぎたあたりから、各報道機関の「まだ継続中」との報道が盛んになっていった。
 経過に関してはミシェレ夫人がインスタグラムで随時報告していたが「癒着が思った以上に強かった」と支持者たちになだめるように報告し、自身も祈りを捧げていた。
 そして、手術が11時間を超えた21時20分、ミシェレ夫人が「手術終了。無事成功」との投稿を行った。その後に行われた執刀チームの発表では、「手術は約12時間を要したが、大事は起こらず、輸血も必要がなかった。腸閉塞は小腸のねじれによって生じたもので、腸の内容物の通過が困難となっていたが、これは癒着を解除したことで解消された」とのことだった。
 術後のボルソナロ氏の容体は安定しているが、14日の医師団の記者会見によると、術後の48時間は非常に重要で、集中治療室から一般病棟への移動は一連の検査の結果次第だという。現在は抗生物質と理学療法を受けており、少なくとも2週間の入院が必要と見られている。また、根治治療をと願って手術したが、術後の腸の癒着は不可避で、再手術が必要となる可能性は否定できないという。(5)(6)


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