サンパウロ市=ファヴェーラ解体で抗議デモ=市中央部立退き後、公園建設

15日、サンパウロ州政府による解体・整地政策に反対し、サンパウロ市中央部カンポス・エリゼオスのファヴェーラ「モイーニョ」で抗議運動が行われた。同日付G1サイト(1)が報じている。
デモは同日午後、行われ、リオ・ブランコ大通りの2車線を占拠した抗議者たちが、サンパウロ市市議会に向かって行進した。警察は午後6時頃、7月9日大通りに差し掛かったデモ隊に向け、ゴム弾などを発射。退散させた。
タルシジオ・デ・フレイタス知事のサンパウロ州政府は、モイーニョ解体は「カンポス・エリゼオス地区やボン・レチロ地区の住民の安全確保のため」と説明している。州政府は跡地を公園にする意向だ。
デモが行われた15日は午前中も、ボン・レチーロを含む地区で犯罪対策としてのパトロール強化と軍警による捜査が行われている。
サンパウロ州政府は公園創設のための解体で転居が必要なモイーニョの住人に関して、「サンパウロ州住宅開発公社(CDHU)が以前から交渉を継続している」と発表している。
州政府によると、86%の家族は既に新しい住居に住むことに同意しており、531世帯が契約合意の状態にある。444世帯は既に新しい住居が決まっているという。
モイーニョには900世帯が生活している上、そこで商業などを営んでいる人たちもいる。