ルーカス下議が通信相断念=党内事情で人選やり直しへ

通信相にほぼ内定していたペドロ・ルーカス下議が所属政党のウニオンの意向で断念せざるをえなくなったと、21日付フォーリャ紙(1)が報じている。
これは、ペドロ氏が側近に断念の意向を伝えたことで明らかになった。グレイシ・ホフマン大統領府渉外室長官は、同氏とルーラ大統領の会合後、ジュセリーノ・フォーリョ氏に代わる次期通信相との発表も行ったが、下院の同党議員らの了承が必要として、正式な確認が保留されていた。
ペドロ氏はルーラ政権の前法相で現最高裁判事のフラヴィオ・ジノ氏がマラニョン州知事時代に州政府に所属していたこともあり、ルーラ政権入りには前向きだった。だが、ウニオンのお家事情で流れてしまった。
事の発端は、ペドロ氏が務めている同党の下院リーダーにジュセリーノ氏を置くという提案だった。これを考えたのは連邦政府に近いダヴィ・アルコルンブレ上院議長だが、これにアントニオ・ルエダ党首が反対。ウニオンは3人の閣僚を輩出しているが、党そのものは反連邦政府派が多いため、現状以上にウニオンが連邦政府に近づくことに難色を示している。そのため、現状を維持し、ペドロ氏は下院リーダーに留まることを求める声が主流を占めた。
ウニオンは2026年の大統領選に向け、保守派のロナウド・カイアド・ゴイアス州知事の出馬準備もしている。
こうしたことから、連邦政府は同党のモーゼス・ロドリゲス下議に白羽の矢を立てるか、あるいは同党のセルソ・サビーノ観光相を配置転換して通信相とした上で、観光相を社会民主党(PSD)に譲るアイデアも検討しているという。