コンクラーヴェ=ブラジル人にも可能性?=事前予想される7人の1人

【既報関連】フランシスコ教皇の死去後行われる教皇選挙(コンクラーヴェ)で、ブラジル人枢機卿が選ばれる可能性があると21日付ジアリオ・ド・リトラルなど(1)(2)(3)が報じた。

13億人を超えるカトリック教徒の霊的指導者を決めるコンクラーヴェは、教皇の死後、15~20日に行われる。
教皇選挙に参加するのは80歳未満の枢機卿で、次期教皇は選挙権を持つ枢機卿120人の3分の2以上の票を得て決まる。枢機卿は棄権することも自分に投票することもできず、1日4回の投票は教皇が決まるまで繰り返される。
会議の長期化を避けるため、新たな教皇選出までの期間は最長3日とされ、食事も1日2回に制限される。3日経っても決まらない時は、祈りと討論、霊的戒律のため、投票を1日中断。この場合はさらに7回投票を行い、それでも決まらなければ中断と投票という手続きを最大2度繰り返す。投票中断後の食事は、教皇選出に集中するためにさらに簡便化され、パン、水、葡萄酒のみとなる。
それでも決まらない時は、次の選挙は絶対多数決とするかを決める。この場合は、その前の投票で上位に入った候補者2人の内、過半数を得た人が選ばれる。
現在の選出規定はヨハネ・パウロ2世が定めたもので、選挙権のある枢機卿は選挙初日にシスティナ礼拝堂まで行列した後、聖霊の導きと祝福を祈る「Veni Creator Spiritus」を唱え、鍵をかける。枢機卿達は期間中、会議場から出ず、会議の内容に関する情報も門外不出となる。
全体の3分の2または過半数の票を得た候補者は、最年長の枢機卿から教会法に基づいて教皇に選出されたことを承認するかと訊かれる。
ここで候補者が承認したら煙を白くする薬品で投票用紙を焼くが、決まらない間は黒い煙が出る化学薬品で焼却されるため、煙を見れば投票結果がわかる。
ジアリオ・ド・リトラルが次期教皇の可能性ありとした枢機卿は、イタリアのマテオ・ズッピ氏、フィリピンのルイス・アントニオ・タグレ氏、ハンガリーのペーテル・エルド氏、ギニアのロバート・サラ氏、ルクセンブルクのジャン=クロード・オレリッシュ氏、ブラジル・サンパウロ大司教区のオジロ・ペドロ・シェレル氏、オーストリアのクリストフ・シェーンボルン氏の7人だ。
コレイオ・ブラジリエンセは、15年以上バチカン特派員を務め、2020年に『次期教皇:有力枢機卿候補』を書いたジャーナリストのエドワード・ペンティン氏が挙げた有力枢機卿として、ハンガリーのエルド氏、イタリアのズッピ氏、ギアナのサラ氏、フィリピンのタグレ氏、スリランカのマルコム・ランジス氏、イタリアのピエトロ・パロリン氏、イタリアのピエルバティスタ・ピッツァバラ氏、コンゴ民主共和国のフリドリン・アンボンゴ・ベスング氏、オランダのウィレム・エイク氏、スウェーデンのアンデルス・アルボレリウス氏、ミャンマーのチャールズ・ボー氏、アルジェリアのジャン=マルク・アヴリーヌ氏の12人を列記した後、ブラジリア大司教区のパウロ・セーザル・コスタ氏の名前も可能性ありとして記している。