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クーデター計画疑惑=第2陣6人も被告に=第1小法廷満場一致で=全体審理は今回も却下

2025年4月24日

22日の最高裁(Rosinei Coutinho/Agencia Brasil)
22日の最高裁(Rosinei Coutinho/Agencia Brasil)

 22日、最高裁第1小法廷で、22年大統領選後のクーデター計画疑惑で起訴された36人中、核心2と呼ばれるグループの6人に対する起訴状を受理するか否かの審理が行われ、満場一致で6人とも被告となった。3月に被告となった8人に加え、これで14人が被告となったことになる。同日付G1サイト(1)が報じている。

 今回被告となったのは2023年1月8日の三権中枢施設襲撃事件の際に連邦直轄区保安局の上層部だったフェルナンド・デ・ソウザ・オリヴェイラ氏、ボルソナロ前大統領の側近だった予備役陸軍大佐のマルセロ・コスタ・カマラ氏、前大統領側近のフィリペ・マルチンス氏、アンデルソン・トレス元法相時代の法務省情報局トップのマリリア・フェレイラ・デ・アレンカール氏、ボルソナロ政権時代の大統領府ナンバー2だったマリオ・フェルナンデス氏、連邦道路警察長官だったシルヴィネイ・ヴァスケス氏の6人だ。
 フェルナンデス氏とカマラ氏は大統領選に当選したルーラ氏と副候補だったジェラルド・アルキミン氏、最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の暗殺計画への関与、マルチンス氏は大統領選の結果を変える条令の草案(ミヌタ)作成や調整への関与、オリヴェイラ氏、マリリア氏、シルヴィネイ氏は大統領選決選投票当日に選挙高裁が禁止していたルーラ氏の票田での幹線道路での取締強行に関する嫌疑で起訴されている。
 3月25〜26日の核心1の審理は、クーデター疑惑の中でも中枢部分で、ヒエラルキーの頂点に立つボルソナロ前大統領や同政権時代の重要閣僚らを中心としたものだったが、今回の審理はクーデター計画の中で重要度の高い嫌疑に中心となって関与したとされる人物に焦点が当てられている。(2)
 この審理では、パウロ・ゴネ連邦検察庁長官が6人を告発した五つの罪状「民主的な法支配の暴力的廃止」「クーデター」「組織犯罪計画」「破壊行為」「指定的文化遺産の損壊」に関し、モラエス判事が裁判の方向性を導く報告官として全面的に支持する意見を表明した。 この報告に対し、フラヴィオ・ジノ、カルメン・ルシア、ルイス・フクス、クリスチアーノ・ザニンの各判事がいずれも賛同。起訴された6人は満場一致で被告となった。
 審理そのものは満場一致の結果となったが、ルイス・フクス判事はこの日、第1小法廷ではなく、最高裁全体の11人の判事での審理を希望した。だが、モラエス判事は「それは核心1の審理の際も行われなかった」とし、却下となった。(3)
 フクス判事は前回の審理の際も、判事が感情的な判断を行うことの懸念を表明して話題となっており、同判事の発言が今後のクーデター計画並びに1月8日襲撃事件の審理に影響するか否かが注目されている。
 被告側は今回の審理に対し、同小法廷に異議申し立てを行うことができる。被告側の弁護人は、そこで審理に関するより詳細な判断基準を聞くことができる。それでも結果が変わらない場合、被告であることが正式に決まり、裁判の準備が始まることになる。
 続く核心3の審理は5月20日に予定されている。対象者は12人で、主に軍に所属する人たちに対するものとなる。(4)


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