最高裁=コーロル拘束継続決定も=判事投票は6対4で接戦

【既報関連】最高裁は28日、フェルナンド・コーロル元大統領の即時逮捕を決めたアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の司法判断の是非を問う全体審理を終了し、6対4で司法判断を承認した。同日付G1サイト(1)が報じている。
コーロル氏は、ラヴァ・ジャット作戦の一つの、ペトロブラス傘下のBRディストリブイドーラ社とUTCエンジェニャリア社との間の事業契約での贈収賄工作で2023年に8年10カ月の実刑判決を受けた。同氏の抗告は24日に棄却され、アレッシャンドレ・デ・モラエス判事が同日、刑執行開始のための即時逮捕命令を出した。
コーロル氏は25日未明、アラゴアス州のマセイオ空港に到着したところで逮捕され、拘留審問の後、マセイオ刑務所特別棟の独房に移された。
コーロル氏の弁護人は25日の拘留審問とそれに続く26日に、パーキンソン病を患っていることなどを理由に自宅軟禁を求めており、モラエス判事が28日に、自宅軟禁がひつようであることを証明する診断書などの提出を求めていた。
他方、コーロル氏を収監しているマセイオ刑務所の環境は劣悪なことも報じられている。
25日に始まった最高裁でのヴァーチャル審理は、ジルマル・メンデス判事が提出した動議で中断したが、動議撤回で28日に再開。同日23時59分に打ち切られた投票の結果、6対4でコーロル氏の勾留継続が決まった。報告官のモラエス判事が出した逮捕命令を是としたのはエジソン・ファキン、フラヴィオ・ジノ、ジアス・トフォリ、カルメン・ルシアの各判事とルイス・ロベルト・バローゾ長官で、釈放を求めたのはジルマール・メンデス、ルイス・フクス、カシオ・ヌーネス・マルケス、アンドレ・メンドンサの4判事だった。
クリスチアーノ・ザニン判事はラヴァ・ジャット作戦でルーラ氏の弁護を行った過去があることから投票を辞退していた。