グラウベル下議=CCJが罷免撤回を拒否=下院全体での罷免審議へ

グラウベル・ブラガ下議(社会主義自由党・PSOL)は自身に対する罷免推薦を解くよう、下院憲法司法委員会(CCJ)に嘆願していたが、委員会がそれを拒否。本会議で罷免審議となる可能性が濃厚となった。4月29日付G1サイト(1)が報じている。
グラウベル下議は4月8日、倫理委員会で13対5の投票結果で下議罷免を勧められていた。それは2024年4月に下院を訪れた保守派政治団体のブラジル自由運動(MBL)のリーダーを同下議が追い出した際、暴力行為を働いたことによるものだった。
だが、過去に暴力で罷免になった例はなかったため、グラウベル氏が抗議。下院内に立てこもり、100時間以上に及ぶハンガー(断食)ストライキを行い、話題となった。
グラウベル氏はCCJに抗議し、罷免推薦を撤回するよう嘆願したが、委員投票の結果、44対22で却下された。
これで、グラウベル下議に対する下院本会議での罷免審議が行われる可能性が高まっている。同下議は60日以内に弁明を行う権利を有している。
グラウベル氏は左派の論客として知られ、保守派や中道勢力セントロンに対する厳しいヤジでも知られている。特に、アルトゥール・リラ前下院議長(進歩党・PP)との対立は広く知られており、左派の下議たちは今回のグラウベル氏の罷免の背後にリラ氏の影響力があるのではないかとの疑いも持っている。(2)