コーロル元大統領=自宅軟禁認められる=年齢と病状を鑑みて

【既報関連】最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事が1日、ラヴァ・ジャット裁判の一つで有罪となり、4月25日にアラゴアス州マセイオー空港で逮捕され、拘留中のフェルナンド・コーロル元大統領(75)に自宅軟禁を認めたと同日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
コーロル氏は元大統領、元上議で、ブラジル労働党(PTB)党首だった時、その立場を利用し、ぺロトブラス傘下のBRディストリブイドーラの政治的人事に関与。同社の燃料配給基地建設契約でUTCエンジェニャリア社に便宜を図り、2千万レの賄賂を受け取ったとして、23年に収賄と資金洗浄の罪で8年10カ月の実刑判決を受けた。
同氏への逮捕命令が出たのは刑期見直しを求めた抗告が却下された4月24日で、翌25日未明に逮捕された。拘留審問は同日午前中に行われ、午後にはマセイオ刑務所特別棟の独房に移された。
最高裁は4月25、28日のヴァーチャル審理でコーロル氏への逮捕命令の是非を問い、6対4で逮捕命令は妥当との判断が出た。
だが、コーロル氏の弁護士が25、26日に同氏は睡眠時無呼吸症、パーキンソン病、双極性感情障害などの慢性的な問題を抱えていることを理由に自宅軟禁を希望。診断書などの分析を求められた検察庁が4月30日に自宅軟禁を認めることを勧める意見書を提出したため、高齢かつ健康上の問題を抱えていることを理由に、電子足輪装着と面会は弁護士のみ、国外に出ることは禁止といった条件付きでの自宅軟禁が認められ、1日の内に自宅に戻った(3)。ただし、同件はもう時効という弁護側の主張は退けられた。