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中国MIXUE=ブラジルに32億レ投資で本格参入=果物輸出拡大で農業活性化に期待

2025年5月27日

MIXUEの抹茶ソフトクリーム(Foto: Divulgação/Mixue)
MIXUEの抹茶ソフトクリーム(Foto: Divulgação/Mixue)

 中国最大手のドリンク&スイーツチェーン「蜜雪冰城(MIXUE)」は、2030年までにブラジルで32億レアルを投資し、2万5千人の雇用を創出する計画を発表した。同社は今後、ブラジル産のフルーツピュレを輸入する予定で、これにより、ブラジルの果物市場が大きく活性化すると期待されていると23日付ノチシアス・アグリコラスなど(1)(2)が報じた。
 この投資は、ルーラ大統領が12〜14日に訪中した際に発表された270億レアル規模の中国からの投資パッケージの一環であり、ブラジル貿易投資振興庁(ApexBrasil)の支援を受けて実現した。
 ApexBrasilのジョルジ・ヴィアナ長官は、「今回の合意で、ブラジル全土からフルーツピュレを輸出する体制が整う。これは単なる輸出ビジネスに止まらず、地域の味や文化を中国市場に届ける重要な一歩となる。とりわけ、北東部や北部アマゾン地域のトロピカルフルーツなど、多様な果実の価値を高める契機となる」と述べ、輸出拡大による国内農業の活性化に期待を寄せた。
 ブラジル果物輸出業者協会(Abrafrutas)によれば、24年のブラジルの果物輸出量は100万トン超で、輸出総額は前年を約4%上回る12億8700万米ドルに達した。
 蜜雪冰城は1997年、中国河南省でかき氷の小規模店舗として創業。以降、急速に成長を遂げ、現在ではアジアを中心とする12カ国で4万5千以上の店舗を展開している。価格の手頃さと商品の多様性が支持され、近年ではマクドナルドやスターバックスといった外食大手を店舗数で上回るなど、国際的なプレゼンスを強めている。同社の純利益は、24年1〜9月期に前年同期比で42%増加し、4億7900万米ドルに達した。
 ApexBrasilはルーラ大統領訪中にあわせ、中国各地で一連のビジネスプロモーションを展開。12日の「中国・ブラジルビジネスセミナー」には両国から700人以上が参加し、農業や再生可能エネルギーなど、幅広い分野で大型投資が発表された。14日は農業に特化したセミナーが開かれ、中国でのブラジル産牛肉の新販売拠点開設や、「ラッキンコーヒー」との提携による、ブラジルをテーマにした新店舗展開も明らかにされた。
 さらに、15日には南京で、牛肉の販路拡大を目指すセミナーと商談会、晩餐会が行われ、ブラジル企業25社と中国企業30社が参加。19〜21日には上海で開催された食品見本市「SIAL China」に出展し、国家パビリオンで農産品と食文化を積極的に発信した。


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