サンパウロ州＝保安局長、年内にも辞任か＝上院選出馬の期限より前倒し

　サンパウロ州保安局長のギリェルメ・デリッテ氏（進歩党・PP）が10日、年内で保安局長を辞任したいとタルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事（共和者・RP）に伝えたことを認めたと、同日付G1サイト（1）が報じている。
　デリッテ氏は来年の上院議員選挙に出馬する意向を表明。これは来年のサンパウロ州知事選で知事再選を狙うタルシジオ氏とPP候補としてシャッパを組むためとの見方が強い。それはデリッテ氏のPPへの復党をタルシジオ氏自らが支援したことでも明らかだ。
　だが、上議に出馬する場合、法律上で辞任しなければならないのは4月1日までであるため、同氏の言う「年内」はそれをかなり早めることになる。
　デリッテ氏はこれに関して、「休職中の下議に戻り、公安PEC（憲法改正法案）の行方を見届けたい」と答え、投票に参加する意向をうかがわせた。デリッテ氏は2019年に下議に再選したが、サンパウロ州保安局長に就任したため、2期目は休職していた。
　デリッテ氏は、タルシジオ氏がサンパウロ州の治安状況に不満を示しているため、辞任するという噂を否定している。
　だが、デリッテ氏は保安局長の辞任タイミングについて、「すべては知事の一存であり、（期限となる）来年3月いっぱいまで務めろと言われればそれに応える」としている。