ぶらじる俳壇=151=伊那宏撰
サンパウロ 林とみ代
梟や森の警護を任されて
しんがりを励まされ行く枯野かな
大枯野茜に染めて夕日落つ
〔今まさに、極彩色に染まった寒夕焼けが枯野を茜色に染めて消えていこうとしている。この美しい自然の美を見逃す俳人はいない。しかしあまりにも美しすぎるゆえものにすることが難しい。多くが類型的になったり画一的になったりして納得する句が出来ない。受けた感動を客観化するのは並大抵ではなく、多くの人はその感動を脳裏に抱えたまま見過ごしていく。本句は「寒夕焼」という季語は使わずその美しいイメージを言い表した稀な句。〈大枯野〉で季節感を強調して冬の夕日を見事捉えている。対象を見つめるア...
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