アチバイア花とイチゴ祭り9月=花と果実が織りなす鮮やかな祭典
サンパウロ州アチバイア市の恒例行事「第43回花とイチゴ祭り(Festa de Flores e Morangos de Atibaia)」が今年も9月5日(金)から28日(日)まで、毎週金・土・日曜、アチバイア環境公園(Parque Ecológico de Atibaia)を会場に開催される。日伯友好130周年も記念してアチバイア市(ダニエル・マルチニ市長)とアチバイア・オルトランジア協会(吉田ネルソン高男会長)が主催する。
編集部を訪れた吉田会長は「アチバイアの花卉生産は国全体の25%を占めます。地域にはいちごの苗木が300万も植えられており、苗木も全伯に出荷されている」と強調。実際、同市を「いちごの都(Capital Nacional do Morango)」と認定する法案は、2022年6月2日に上院で承認され、同月27日にルーラ大統領も署名、連邦法第14383号として施行した。
「花の時」をテーマに切り花が毎週総入替されるテーマパビリオンは1千平米もあり、足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは色鮮やかな花々。洋ラン、菊、バラ、観葉植物など、地元生産者が丹精込めて育てた花が並び、その美しさと香りが来場者を包み込む。季節を彩る生け花アートや、花を使ったオブジェも会場各所に配置され、花の美術館を歩いているかのような感覚を楽しめる。
もう一つの主役は同地特産の完熟いちご。糖度が高く香り豊かな新鮮ないちごが会場内の各ブースで販売され、その場で味わうことも、お土産として持ち帰ることも可能。
いちご大福、手作りのいちごジャム、いちご入りケーキ、いちごかき氷、フレッシュジュースなど、いちごをふんだんに使った40種類ものスイーツが用意され、ドリンクも充実。いちご好きにはたまらない魅力が溢れている。週末限定の特製いちごパフェは毎年行列ができる人気メニューだ。
花といちごに加えてグルメも充実。会場内の飲食エリアでは、日本食から多国籍メニューまで幅広い味が楽しめる。ブラジル名物のパステウやシュハスコ、日本食の寿司や焼きそばまで、子どもから大人まで満足できるラインナップ。
食べ歩きしながら花を眺めるもよし、芝生の広場で家族とピクニック気分を味わうもよし。会場全体が「食」と「自然」を同時に楽しめる空間になっています。
期間中はステージイベントも盛りだくさん。各地の伝統舞踊、和太鼓演奏、サンバやフォルクローレなど、多彩な文化パフォーマンスが日替わりで披露される。子ども向けには人形劇やフェイスペインティング、クラフト体験コーナーも設置。花やいちごをテーマにしたワークショップは、親子で参加すれば思い出づくりにも最適。地元アーティストや職人による手工芸品の展示・販売も行われ、アクセサリーや木工製品、陶芸などのお土産を探す楽しみも広がる。
この祭りは団体客や観光バスツアーにも好評で、リオ州、サンタカタリーナ州、ミナス州、バイア州からも訪れる。会場には大人数に対応できる休憩・食事スペースや駐車場が整備されている。市側ではツアー向けの特別対応も用意しており、事前予約すればスムーズに入場できる。問い合わせ先は以下の通り。一般案内(0800・055・5979)、団体・ツアー専用 (WhatsApp:11・93900・5577/11・96570・6147)まで。サイト(https://www.floresemorangos.com.br/)