サンパウロ州=大手薬局や小売大物も逮捕=州税務局へのICMS計画で

大手薬局チェーンのウルトラファルマの社主や電気・電子機器の小売大手ファストショップの取締役らが12日、10億ドルを超える脱税計画の摘発捜査で逮捕された。12日付フォーリャ紙(1)が報じている。
ウルトラファルマ社主のシジネイ・オリヴェイラ容疑者と、ファストショップの取締役マリオ・オタヴィオ・ゴメス容疑者は12日朝、サンパウロ州検察局が行った捜査「イカロ作戦」で一時拘束命令を受け、逮捕された。
今回の作戦は、サンパウロ州財務局(Sefaz−SP)の税務監査官に10億レアルを超える賄賂を支払ったとされる汚職計画摘発を目的としている。これに伴い、聖州財務局の監査監督官アルトゥール・ゴメス・ダ・シルヴァ・ネット容疑者も逮捕された。同容疑者はこの計画の首謀者と目されている。
また、税務監査官を支援した疑いのある会計士2人にも捜査令状が出された。副次的な関与の疑いのある監査官のマルセロ・デ・アルメイダ・ゴウヴェイア容疑者は、聖州サンジョゼ・ドス・カンポスで逮捕され、家宅捜索と資産押収を受けている。
また、マット・グロッソ州でも、セルソ・エーデル・ゴンザガ・デ・アラウージョ容疑者とその妻の自宅から現金120万レアルとエメラルドを含む宝石2袋が押収されている。この夫妻は資金洗浄で共謀した嫌疑で逮捕命令が出ていた。
サンパウロ州検察局によると、シルヴァ・ネット容疑者は、二つの企業に対し、ICMS(商品流通サービス税)の税控除額の還付を請求するために必要な書類について助言し、必要に応じて書類を修正。さらに、企業側が準備した書類とデジタル証明書を手に、自ら申請書を提出し、税控除額の支払いを承認していたという。この不正は、巨額の賄賂と共に実行されたと見られている。