浜松で日伯130周年アート展=記念冊子出版と特別イベント

日本とブラジルの交流の歴史に新たな節目を刻む文化事業が、静岡県浜松市で幕を開ける。両国の修好通商航海条約締結130周年を記念して、双方向の芸術表現を集めたバイリンガル作品集『コレタネア・クルトゥラル ブラジルと日本 ― 特別版』が出版され、8月30日には公式発表と特別イベントが行われる。チケットは7千円(入場・カクテル・特別版コレクション冊子付き)。
企画したのは、日系ブラジル人女性らが立ち上げた出版社サンフラワー。創業者のデボラ・アカマ、エリカ・ハギモト、ティサエ・サネフギ3氏が中心となり、政府・外交機関の後援を得て実現した。ISBN登録も済ませた本格的な刊行物で、外交文化の「証し」とも言える。
収録されたのはブラジル人、日系ブラジル人、日本人あわせて29人のアーティストの作品。絵画や音楽、舞踊、写真、建築、料理、植物、デザインなど幅広い分野に及び、伝統と現代の技法を交差させながら新しい表現を探る。編集方針は「ブラジルの根源」「日本というキャンバス」「創造的融合」の三つの柱に据えられ、両国の歴史や美意識が重なり合う構成となっている。
初版2千部は無償で大使館や総領事館、文化機関、教育機関などに配布される予定だ。日伯の学術・文化交流を広げる一助となりそうだ。
出版記念イベントは30日午後2時から浜松市産業展示館「ZIVA」で開催。オープニングセレモニー、参加アーティストによるライブパフォーマンス、オリジナル作品によるミニファッションショー、ライブ・ガストロノミーパフォーマンス、アーティストとの交流も楽しめるアート展示、クロージングカクテルと「日伯文化コレクション」130周年特別版プレゼントがある。展示は視覚や感覚を刺激する没入型で、来場者に二つの文化が織りなす共生のかたちを体感してもらう構想だ。
入場券は専用サイトで販売中。枚数には限りがある。詳細は公式サイト(https://sunflower-hub.com/ja-coletanea2025/)やインスタグラム(@coletaneacultural)で案内している。