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ぶらじる俳壇=155=広瀬芳山撰

2025年9月17日

イタケーラ 西森ゆりえ

時雨るるやひと汽車先に行くという

〔時雨という季語の少しゆったりとした気分が、ひと汽車先ということば遣いの時間感覚と不思議に合っています。情景がまざまざと目に浮かんできます。〕

春きざす二ヶ月ぶりに降りる駅

ふるさとの富士と名付けし山眠る

サンパウロ 山本郁香

ひなたぼこ時空を越えて舟をこぐ

〔この句は、ひなたぼこという平凡な日常を時空を越えてという、非凡な情景のことばにより、読む人をはっとさせます。舟をこぐということばも俳諧味があってよい。〕

短夜をテレビと語りし人恋し

着ぶくれて色香も薄れ八十路かな

サンパウロ 西谷律子

会話なき夫婦の会話日向ぼこ...

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