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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(250)

2025年9月18日


リンスの臣連支部長だった吉井碧水は、DOPSで丸裸にされたときの屈辱感を、こう記している。

「実に残酷極まる仕打ち。呆然自失して放心の態。恨み骨髄に徹する。

この世に生を受けて五十年、かくのごとき屈辱をうけしことは、かつてなし。

それもこれも、ことごとく同族の不逞なる奸策によると思えば、永久に忘れるべからざる、この日この時を……」

同族とは、敗戦派、特に認識運動の推進者・活動家のことであろう。

吉井は、共に逮捕された娘婿の宮原一夫が拘禁中に精神に異常を来たし、結局サン・ジョゼー・ドス・カンポスの刑務所病院で死亡している。

(アンシエッタで、看守の暴行を受けた池田...

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