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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(252)

2025年9月20日

上司が、

「お前の実力なら、地位は上がり、外国に研修に行ける。お前がブラジル人になっても、日本は何も感じないのだから、自分のことを第一に考えるべきだ」

と言って考え直す様、勧めた。

が、蒸野は、

「日本がどう感じるかは別問題。自分は日本人として生きて行く。自分の気持ちを裏切ることは出来ない」

と断った。

上司は、

「気が変わったら、いつでも自分を訪ねるように…」

と言ってくれた。

が、気持ちが変わることはなかった。ささやかなテレビの修理業を営んだ。

結婚して三人の子供も出来たため、生活は苦しかった。

筆者は蒸野に、

「事件に参加したことを、現在どう思っていますか?...

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