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二宮金次郎像の縁で交流=日伯130周年に地球の反対側と

2025年10月23日

2025年10月11日 長野市若穂川田の川田小学校の金次郎像の前で記念撮影。左から橋本よし子、沼田はる、沼田清、二宮金次郎像、リアナ(かおり)、義家ミチコ、ジエゴ。手前は桂本久美子校長先生
2025年10月11日 長野市若穂川田の川田小学校の金次郎像の前で記念撮影。左から橋本よし子、沼田はる、沼田清、二宮金次郎像、リアナ(かおり)、義家ミチコ、ジエゴ。手前は桂本久美子校長先生

2023年7月11日付本紙《「金次郎像の南米寄贈者を探して」=ブラジルに広がる報徳思想》(https://brasilnippou.com/ja/articles/230711-column)で、本紙がパラナ州に住む子孫を探し当てた。その縁でブラジルの子孫がこの度、長野県に赴いて祖父が生まれ故郷に寄贈した二宮金次郎像を訪ねたことが分かった。

全ての発端は、長野県北佐久郡御代田町在住の沼田清さん(79歳)が本紙に連絡をとってきたこと。日本全国の二宮金次郎像を探して自分のブログに記録している研究者の沼田さんは23年4月、たまたま長野市立川田小学校に立っている義家友之助氏寄贈の二宮金次郎像を見つけ、本紙に問い合わせた。

銅製の立派な像の足元には、寄贈者名として「在南米ブラジル 義家友之助 昭和29(1954)年9月15日」とあった。その名前だけを頼りに「義家友之助」が1919年3月25日サントス着の博多丸で渡伯し、子孫がパラナ州にいることを本紙が探し出した。詳しい経緯は前掲記事に書かれている。

取材した際、子孫は「いつか長野に観に行きたい」と言っていたので、それが実際に叶ったようだ。訪問したのはパラナ州クリチーバ在住の義家ミチコさん(友之助の孫)とその家族だ。

サンパウロ市在住のブラジル二宮尊徳会の榎原良一さんがミチコさんと沼田さんを仲介し、義家家本家の繋がりを持つ橋本よし子さんと沼田さんとその奥さんと共に、現地で案内をしてくれた。沼田さんは「思えば2023年に台座の下の、この銘板から義家家のルーツ探しが始りました。日伯友好130周年の節目の年に、二宮金次郎つながりで地球の反対側との交流が実現でき、感激しています」とメールに綴った。

さらに「日本国内では少子高齢化に伴って小学校の統合や廃校があります。そして、廃校によって校舎も無くなった校庭跡地に金次郎像だけがぽつんと立っている風景をたくさん目にしております。それをブラジル金次郎会の皆様の手によって必要とするブラジル国内の学校などに移設できないものかと考えております。ブラジルからのラブコールがあれば金次郎像を無償提供する市町村や民間施設は沢山あります」との提案をした。

本紙からの問い合わせに、ミチコさんは「記事にしてもらって家族と共に喜んでいます」とコメントした。


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