トヨタ、40日ぶりにブラジルでの生産を再開 エンジン輸入で前倒し稼働へ
トヨタ自動車のブラジル法人は、9月下旬から約40日間停止していた国内での自動車生産を再開した。稼働を再開したのは、サンパウロ州内陸部にあるインダイアトゥーバ工場とソロカバ工場で、同社は3日(月)から段階的に生産を再開した。4日付Agência Brasilが報じた。
停止の原因は、同州ポルト・フェリス市にあるエンジン工場が9月22日の暴風雨で大きな被害を受けたことによるもの。トヨタは今回、他国の工場からエンジンや部品を緊急輸入し、生産再開を前倒しした。まずはハイブリッド車の「カローラ」および「カローラ・クロス」の生産を中心に進めるという。
同社によると、従来型エンジンを搭載する車両の生産は、2026年1月に再開される見通し。これは、ブラジル国内市場向けのみならず、輸出向け車両(カローラ、カローラ・クロス)の生産も含まれる。
暴風雨で甚大な被害
9月22日にサンパウロ州を襲った暴風雨は、州内各地に深刻な被害をもたらした。州民防庁(Defesa Civil)の発表によると、33件の被害報告があり、24人が負傷、8人が家を失い、33人が一時避難を余儀なくされた。
トヨタのポルト・フェリス工場では屋根の一部が吹き飛ばされ、10人が負傷、8人が避難した。そのほかにも、洪水、倒木、建物の倒壊などが相次いだ。
同様の被害は、ランシャリア、ウーリニョス、サンタ・フェ・ド・スル、プレジデンチ・プルデンチ、プレジデンチ・ヴェンセスラウなどの都市でも報告された。ドラセーナでは倒木が車両を直撃し2人が負傷。オザスコ市では3軒の住宅が倒壊し、3家族が避難を余儀なくされたという。
トヨタは、被害を受けたポルト・フェリス工場の修復作業を進めながら、今後も生産計画の見直しを行う方針だ。








