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G1報道=「Kドラマのようなデート」販売=日本人東大生のサイトが波紋=在サンパウロ韓国総領事館が調査

2025年12月4日

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3日付G1サイト(https://pse.is/8equ8z)記事によれば、韓国ドラマの世界観を再現した「ロマンチックなデート体験」を販売するというサイトが、在サンパウロ韓国総領事館と在ブラジル韓国人協会の調査対象となっている。問題のサイト「Kdramadate」(www.kdramadate.com.br/)は「韓流ドラマの魔法を現実に」「オッパ(韓国語で女性が自分より年上の男性に使う言葉)が名ぜりふをささやく」とうたい、イビラプエラ公園での散策やカフェ巡り、さらにはモーテルでの〝親密体験〟まで、4種類のパッケージとして提供していた。

日本人新来青年による〝ドラマのような恋愛〟の商法がブラジル社会の懸念を呼んでいる。サイトを運営するのは、広島出身で23歳の日本人男性、森川力斗(りきと)氏とされる。G1およびTVGloboが本人と弁護士に取材を試みたが、連絡は取れなかった。弁護士によれば、同氏は数カ月前に日本へ帰国すると話し、「公園やモーテルでの〝レンタル彼氏〟として働いていた」と説明していたという。

Linkedinサイトの森川力斗アカウント(www.linkedin.com/in/rikito-morikawa-496010239/overlay/about-this-profile/)には「東京大学学士(建築)、建築学、2021–2025年)と書かれ、起業家、経営者を肩書きにし、《私はCaptamaxの創業者兼CEOです。Captamaxは2025年に設立されたデジタルマーケティング代理店で、美容クリニック、不動産会社、そして継続的に成長を目指す企業を対象に、有料トラフィック運用、高い成約率を持つランディングページ制作、販売オートメーションを専門としています》と自己紹介している。

本人は3年ほど前に本紙編集部を訪問、その際も「東大在学中で、休学してブラジルで起業準備中」と説明していた。

G1記事によれば、韓国人協会は、ファンコミュニティから寄せられた情報を基に調査を開始。提示された住所を訪れたところ、サンパウロ市リベルダーデ区のブラジル広島文化センターの所在地が無断使用されていたことが判明し、同センターがサイト側に通知を送付。その後、サイトには新たな住所が記載された。

総領事館は当初、詐欺の可能性を警告したが、10月末に発表した2度目の声明では、収集した証言や資料から「性搾取の事案が疑われる」と判断した。総領事館の弁護士によると、少なくとも10人の韓国系若者が、森川氏からインスタやワッツアップを通じて勧誘を受けていた。モーテルでの〝親密サービス〟は1時間70レアル、複数時間では割引され、さらに「性的サービスは700レアルで提供できる」との説明もあったという。

韓国系若者の多くは、韓流ドラマの俳優を想起させる容姿を理由に勧誘されたとみられる。一方で、実際に女性客がサービスを購入した事例は確認されていない。警察および検察当局も、現時点で正式な被害届は受理していないとする。

ブラジルでは成人による売春自体は合法だが、他者を使って性サービスを提供させ利益を得る行為は「性搾取」として違法とされ、捜査の対象となる。韓国人協会のキム会長は、「K-POPや韓国ドラマの人気に便乗した不適切な商法が増えている。長く築いてきたコミュニティの信用を守るためにも看過できない」と強調する。

G1記事によれば、専門家はサイトのサービスは、流行文化に根差した〝理想像〟を利用した商業化・搾取の一形態だと警鐘を鳴らす。総領事館と協会は今後、集めた情報を警察と検察に提供し、正式な捜査につなげたい考えだ。

本紙から森川氏にインスタグラムでメッセージを送ったが、締め切りまでに返答はなかった。返答があり次第、改めて弁明を紹介する予定。


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