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ベネズエラ=マチャド氏到着で状況複雑化=ノーベル賞と幽霊タンカー拿捕

2025年12月12日

万華鏡1
約1年ぶりに公の場に姿を見せたマリア・コリナ・マチャド氏(Foto: Reprodução/Redes sociais)

【既報関連】11日付ヴァロール紙など(1)(2)(3)によると、ノーベル平和賞授賞式受賞者のベネズエラの反体制派指導者マリア・コリナ・マチャド氏が同日午前、ノルウェーのオスロに到着した。数時間前に行われた授賞式には間に合わなかったが、到着後は支持者たちと共に歓喜の瞬間を分かち合い、平和賞をベネズエラの人々に捧げると宣言した。その一方で、米国はベネズエラ沖で石油タンカーを拿捕したことを発表。マチャド氏は米国介入を支持する姿勢を示し、国際的圧力が一層強まる可能性を示唆。両国間の緊張は新たな局面を迎え、事態は一層複雑化している。

マチャド氏はオスロ到着後、ホテルのバルコニーから支持者に向けて感謝の意を示し、「ノーベル平和賞はベネズエラの人々へのものだ」と語り、ベネズエラのために戦い続ける決意を改めて表明。彼女はベネズエラ政府の圧政に抗してきた反体制派の象徴的存在であり、今回の受賞はその活動が国際的に認められた形となる。

マチャド氏はその後の記者会見でも「私はこの賞をベネズエラ民衆に捧げる。彼らの苦しみと希望が私をここに導いてくれた」と述べた。帰国時期には言及せず、今後の動向についても語らなかった。同氏はベネズエラ政府による旅行禁止措置を受け、1年以上にわたって身を隠して生活してきた。今回のオスロ行きは秘密裏に出国する形となり、重大なリスクが伴った。

マチャド氏のオスロ到着とほぼ時を同じくし、米国政府はベネズエラ沖で「スキッパー号」と呼ばれる石油タンカーを拿捕したと発表。トランプ大統領は、このタンカーはイランとの不正取引に関与していた〟幽霊船〟で、米国の制裁対象の船であると述べ、今回の拿捕は米国の国益と安全保障を守るために行われたと語り、米国の強硬な立場を示唆した。

11日付ヴァロール紙報道(4)によれば、200万バレルの輸送能力を有するこの巨大な石油タンカーは、ベネズエラ、イラン、ロシアからの石油をヤミ供給する秘密船団の一部と見られる。偽のガイアナ国旗を掲げ、所有者も不明瞭で、南アジアのスクラップ置き場行きとなるべきほどの老朽化が進んでいると報じられている。S&Pグローバルの9月の計算によると、ベネズエラ、イラン、ロシアからの石油をヤミ供給する秘密船団は全体で約978隻で、世界のタンカー船団の約19%を占める。

マチャド氏は記者会見で、米国の介入を支持する姿勢を示した。同氏は「ベネズエラはすでに侵略されている」とし、ベネズエラでの外国勢力の影響について言及。具体的には「ロシアやイランの工作員、ヒズボラやハマスなどのテロリスト集団、コロンビアのゲリラ、麻薬カルテルが国内で活動しており、これらはすべて政権とつながりがある」と指摘した。

同氏はこのような外国勢力の存在がベネズエラを犯罪の中心地としていることを強調し、現在のマドゥロ政権の支持基盤がいかに不正と圧力によって支えられているかを訴えた。

トランプ氏は、米国による行動が単なる外交政策の一環ではなく、ベネズエラ国内の治安と平和を守るための措置であると繰り返し強調し、今後もマドゥロ政権を圧迫し続ける姿勢を見せる。米国の軍事的な圧力が増す中で、マチャド氏は「ベネズエラの自由と民主主義を回復するためには、国際社会からの支援が不可欠だ」と語り、米国の介入の必要性を強調した。

ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、経済は石油資源に依存しているため、米国の石油関連制裁の強化により政府の財政難が深刻化している。特に、主要な石油輸出先である中国との取引にも制約が加わり、石油取引に大きな影響を及ぼしている。

米国はベネズエラ政府が石油取引を通じて資金調達し政権維持に使っていると非難し、その資金源を断つために厳しい制裁を課してきた。ベネズエラの石油産業は事実上国際市場から孤立し、経済はさらに悪化している。スキッパー号の拿捕はその一環として位置づけられ、米国の圧力は今後も強化される見通しだ。

米国の強硬姿勢が続く中、ベネズエラの未来は国際的な関心を集めている。反体制派のマチャド氏は米国の支援を受けて体制転換を目指すと見られるが、マドゥロ政権は依然として強固で国内外での反発が予想される。

11日には早速、マドゥロ氏がロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ロシアからの支持を改めて確認。ロシア政府によると両首脳は経済、エネルギー、商業分野における共同プロジェクトの実施に向けた「相互のコミットメント」を再確認した。(5)

マチャド氏のノーベル平和賞受賞は反体制派の国際的認知を意味し、ベネズエラ民に希望を与えるものとなった。だが、米国とベネズエラ間の緊張が高まる中、今後の展開は依然として不透明で、国際的な動向が引き続きベネズエラの運命を左右することになる。


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