農水省=農業連携と新ビジネス創出へ=中南米3カ国で日系農業者視察交流
日本の農林水産省は2月、ブラジル、ペルー、アルゼンチンの3カ国で「令和7年度 中南米日系農業者等との連携強化・ビジネス創出委託事業」を実施する。中南米の日系農業者と日本側関係者の交流を深め、農業分野における実務的な連携や新たなビジネス創出につなげるのが狙いだ。
事業の中心となる「第2回 日系農業者等連携強化会議」は2月10日、サンパウロ州レジストロ市の文協会館で開かれる。会議は対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で、日本語、ポルトガル語、スペイン語の同時通訳を用意する。ブラジルをはじめ、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルー、コロンビア、メキシコ、ウルグアイなどから、日系農業者や農協関係者、在外公館、国際協力機構(JICA)、日本企業、農水省関係者が参加する予定だ。
当日は、令和7年度事業の実施報告や訪日研修の成果報告に加え、持続可能な農業やスマート農業、付加価値向上をテーマとした各コースの取り組みが紹介される。中南米の日系農業者が直面する課題と対応策について意見交換を行うほか、日本企業による同地域での事業展開事例も共有される。
本事業の特徴の一つが、中央開発(CKC)が2011年から運営してきた交流基盤「Nikkei Agri」を通じた継続的なネットワーク形成にある。訪日研修後も参加者が再会し、近年はSNSを活用した情報共有や意見交換が定着している。こうした取り組みにより、国境を越えた日系農業者同士の連携が進み、制度的な枠組みにとどまらない実務的な協力関係が育まれている。
翌11日には、レジストロ市周辺で農場視察を行う。茶畑や加工施設、アグロフォレストリーなどを訪問し、農業と観光を組み合わせたアグリツーリズムによる地域振興の取り組みを学ぶ。
13日から14日にかけては、ペルー北部カスマ市で、日本向けに冷凍フルーツを輸出するARA Export社を訪問する。農産物の輸出手続きや品質管理、ポストハーベスト技術に関する実地研修を行う。同社は、過去の訪日研修を契機に日本向け輸出を実現した事例として紹介される。さらに17日から18日には、アルゼンチン・ラプラタ市の花卉市場「メルコフロール」を訪れ、生産から流通までの一連の現場を視察する。
ブラジルを起点にペルー、アルゼンチンへと展開される今回の事業は、日系農業者の知見と経験を共有し、日本と中南米を結ぶ農業分野の連携を実務レベルで強化する南米横断型の取り組みとして注目されている。
申込は連携強化会議 (forms.gle/ACFR91sV6UDoBNMd8)、研修ペルー・カスマ(forms.gle/aoZpYeA3BJdUFSQ47)、研修アルゼンチン・ラプラタ(forms.gle/p6Kih8aKzC5JRVar7)、問い合わせはCKCJapan(余川nikkeiagri@ckcnet.co.jp)まで








