《サンパウロ州》知事選でフランサが判断先延ばし=出馬断念はPSD次第

マルシオ・フランサ氏(ブラジル社会党・PSB)がサンパウロ州知事選への出馬を取りやめるか否かの判断が遅れており、労働者党(PT)を苛立たせている。判断の迷いの背後には、社会民主党(PSD)の支持取り付けが決まらないという問題がある。6月29、30日付現地紙、サイトが報じている。
かつては知事も務めたフランサ氏が、簡単にはサンパウロ州知事選出馬をあきらめないことは、かねてから統一選でのPSBとPTの連立を阻む要因となっていた。
サンパウロ州知事選の世論調査ではフェルナンド・ハダジ氏(PT)の方が高い支持率を得ている状態が変わらないことで、PTの大統領候補のルーラ氏やPSBはフランサ氏の知事選出馬を翻意させ、ハダジ氏とのシャッパ(連立名簿)で上議選を目指してほしいと語り、本人を説得しようとしている。同件に関するPSBの会議も6月29日に行われるはずだった。だが、この会議は当日になって急きょ延期となり、PT側を怒らせている。
フランサ氏が態度を決めかねているのは、同氏が知事選出馬のためのPSDからの支持を諦めきれていないからだ。PSDは大統領選の決選投票ではルーラ氏支持を表明しているが、党内ではボルソナロ大統領支持派も少なくない。サンパウロ州支部もその一つで、同州知事選ではボルソナロ氏の候補のタルシジオ・デ・フレイタス氏(共和者・RP)の副候補に据えることも考えている。
だが、タルシジオ氏のシャッパも、同氏の選挙区での住所登録問題で出馬断念の可能性がある上、上院候補のニュースキャスター、ダテナ氏(キリスト教社会党・PSC)の態度がはっきりせず、なかなか決められないという事情がある。
フランサ氏自身も6月27日に「(PSD党首の)ジルベルト・カサビ氏が正式にタルシジオ氏支持を表明すれば、知事選ではハダジ氏を支持する」と発言し、上議選に切り替える意向を示しているが、PSDの決定を待って正式に動きたいようだ。