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《ブラジル》ミナス州=刑務所内で野菜を栽培=周辺の施設や住民に提供

2022年7月6日

野菜を栽培する収監者達(Sejusp/Divulgação)
野菜を栽培する収監者達(Sejusp/Divulgação)

 ミナス州中西部のパラー・デ・ミナス市とピウミ市の刑務所では10年以上、様々な野菜や果物を栽培し、周辺の施設や住民に提供していると3日付G1サイトなどが報じた。
 パラー・デ・ミナス市とピウミ市の刑務所で既に10年以上続いているこのプロジェクトは、それ以外の刑務所にも広がっている。
 同プロジェクトは、刑務所の敷地内の土地を使って様々な種類の野菜や果物を栽培し、資金力のない施設や社会的に脆弱な立場にある人々に無料で提供するというものだ。
 前記二つの刑務所を筆頭とする州内44の刑務所が出荷した野菜や果物は、今年だけで20トン以上に上っている。
 パラー・デ・ミナス刑務所やピウミ刑務所の収監者達は、野菜や果物の栽培に携わると刑が軽減される上、社会に貢献している事を良く理解している。州内44の刑務所で栽培、出荷される野菜や果物は無農薬で安全、安心な上、慈善団体など、800以上の施設の食卓を支えているからだ。
 また、生産量や出荷量も増えており、1~5月の出荷量は、昨年の8998キロに対し、2万2497キロに達している。
 刑務所からの野菜や果物の提供を受けている団体は、安全、安心な食材を無料で受け取れるため、高インフレで財政面が厳しい状態の中でも負担が軽減し、本来の働きに集中する事ができる。
 さらに、刑務所の収監者達が社会的弱者に対する働きに協力しているという事実は、一般の人々が収監者を見る目が変わる。また、退所後の収監者の社会復帰を容易にしたり、様々な必要を覚えている人達に対する支援の手を伸ばしやすくなるといった副産物も生んでいる。
 市によっては、ミナス州農業拡張・技術支援公社(EMATER―MG)や全国農業職業訓練機関(Senar)といった農業関連のサービス機関の支援を受ける事ができ、刑務所の畑が収監者達の職業訓練の場となっているところもある。


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