《サンパウロ州》知事選でハダジの支持率38%に=フランサ断念の恩恵受ける

マルシオ・フランサ氏(ブラジル社会党・PSB)がサンパウロ州知事選出馬を諦めてから初の支持率調査の結果、フェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)が有利な展開となっている。6、7日付現地紙、サイトが報じている。
クエスト社が1〜4日に1640人に聞き取り調査を行ったところ、1位は元サンパウロ市市長(2013〜16年)のハダジ氏で38%の支持を得た。2位はタルシジオ・デ・フレイタス氏(共和者・RP)の15%。現知事のロドリゴ・ガルシア氏(民主社会党・PSDB)は3位だった。
ハダジ氏への支持は他の候補の票の総計より多く、一次で当選の可能性が出てきた。
5月に行われた同団体の調査では、ハダジ氏が30%、フランサ氏が17%、タルシジオ氏が10%、ガルシア氏が5%だった。
フランサ氏の出馬断念の結果、同氏への票は、上議候補としてのシャッパ(連立名簿)を組むことになるハダジ氏と、フランサ氏が副知事時代に知事だったジェラウド・アウキミン氏の前所属党のPSDBのガルシア氏に上乗せされた。
今回の調査はハダジ氏に有利な結果となったが、波乱要素がないわけではない。それは同氏が中道左派のフランサ氏とシャッパを組むことで、ハダジ氏の説得でサンパウロ市市長選で2位だったギリェルメ・ボウロス氏の出馬を取り下げた経緯のあった急進左派の社会主義自由党(PSOL)が不満を覚えているためだ。PSOLは急遽、上議候補を物色しはじめているという。
一方、ボルソナロ大統領の候補で前インフラ相のタルシジオ氏にも朗報がある。それは元サンパウロ市市長(06〜12年)のジルベルト・カサビ氏が党首を務める社会民主党(PSD)が支持を表明し、同党所属で元サンジョゼ・ドス・カンポス市長のフェリシオ・ラムス氏が副候補につくことが決まったためだ。
また、ここまで7期連続で知事選で当選してきたPSDBの候補のガルシア氏も、ここに来て保守票がタルシジオ氏との間で割れ始め、浮上している。