《ブラジル》IPCA6月は市場予想下回る0・67%=12カ月累積は11・89%

6月の広範囲消費者物価指数(IPCA)が0・67%を記録。12カ月累積は11・89%となった。8日付伯字サイトが報じている。
地理統計院(IBGE)が8日に発表したところによると、6月のIPCAは前月比で0・67%増で、0・47%増だった5月を上回った。これは6月の記録としては2018年以来の高さだ。
6月のインフレを高進させた要因としてあげられるのが、1・67%を記録した「衣服」や1・24%の「保健」、0・80%の「食品」などだ。
部門別では、このところサービス部門の値上げが厳しく、この部門だけに限ってみると6月は0・90%で、12カ月累積では8・73%。これは2015年1月に記録した8・75%以来の高さとなる。これは11・32%を記録した航空券や8・08%を記録したストリーミングなどが主な原因だ。
従来のインフレ圧力だった燃料は、ディーゼル油が3・82%上がったものの、ガソリンは0・72%、エタノールは6・41%、電気代も1・07%値下がりした。
食品では、ロングライフ牛乳(10・72%)やフェイジョン豆(9・74%)が強いインフレ要因となったが、人参や玉ねぎなどは値下がりした。
地域別に見ると、今回のインフレは北東部で高進し、バイア州サルバドール(1・24%)やペルナンブッコ州レシフェ(1・13%)が目立つが、サンパウロ市(0・61%)やリオ市(0・39%)は平均の0・69%を下回った。
6月のIPCAが加わって、上半期の累積インフレ率は6・17%を記録した2015年同期以来の高率の5・49%に、12カ月累積は10カ月連続で2桁となる11・89%だった。10%以上のインフレ連続は2002年11月〜2003年11月までに記録して以来、約20年ぶりのこととなる。
これでも6月のIPCAは、市場の予想を下回っている。