貯蓄預金22年出超額で新記録=累計で1032・4億レ

中銀が5日、2022年の貯蓄預金(ポウパンサ)は1032・4億レアルの出超で、ポウパンサ開設以来の新記録を大幅に更新したと発表したと同日付現地サイトが報じた。
昨年は失業率が徐々に低下し、所得も回復し始めた。また、生活扶助のアウシリオ・ブラジルの支給額増額やトラックやタクシーの運転手への扶助開始などで、国民の経済状態は改善するかに思われたが、インフレはなかなか低下せず、負債を抱える家庭や債務不履行者も増加が続いた。
それでも、13カ月給の支給などがあり、12月の預入額は引出額を62・6億レ上回ったが、この額は2015年以降最少で、最も伝統的な貯蓄方法での出超傾向を覆すには至らなかった。
22年の場合、預入額が引出額を上回ったのは4月と12月だけで、出超額は1995年以降最高だった2015年の535・7億レを大幅に上回った。
また、インフレ高進で経済基本金利(Selic)が引き上げられた事で、22年12月のポウパンサの利率は8・5%を超え、2年ぶりにインフレ率を上回る利息がついた。昨年全体では7・9%の利息がついたというが、それ以上の利率のファンドもあり、出超を抑えられなかった。
ここ数年間の動きを見ると、コロナ禍初年の2020年は緊急支援金増額や支援金がポウパンサに入金された事もあり、1663・1億レの入超となったが、21年は景気後退(リセッション)が起きた15年の535・7億レや16年の407億レに次ぐ355億レの出超。22年の出超額は前年の約3倍に急増している。