ブルマジーニョ鉱滓ダム崩壊事故から4年=2社と個人16人が被告に
ミナス州ブルマジーニョのコレゴ・ド・フェイジョン鉱山で起きた鉱滓ダム崩壊事故から丸4年の25日、サンパウロ市パウリスタ大通りでは犠牲者の写真を並べ、事故が起きた時間にサイレンを鳴らすなどして犠牲者を偲ぶ集会が持たれたと同日付伯字サイトが報じた。
事故が起きた2019年1月25日は、世界中がダム崩壊の瞬間を映した映像などに息をのんだ。この事故による死者は270人だが、その内の2人は妊婦だったため、遺族達は本当の死者は272人としている。消防は懸命に遺体の捜索を続けているが、現在もまだ、3人の遺体が見つかっていない。
この事故は、発生前から危険が指摘されていたにも関わらず、安全性を監査するドイツの会社TUV Suvが安全性を保証する書類を作成し、操業を続けていたため、作業中の従業員だけでなく、鉱滓が雪崩降った地域の家屋や住民も巻き込まれる大惨事となった。
この事故の責任を問う裁判は昨年まで、ミナス州の裁判所が扱っていたが、昨年12月に連邦裁判所の管轄とする判断が出たため、連邦検察庁が州検察局からの作業を受け継ぎ、23日にベロ・オリゾンテの連邦裁判所に提訴。24日に起訴状が受理されたことで、Vale社とTUV Suv社、両社の元役員などの個人16人が被告となった。
元役員らは270人の殺人罪と環境犯罪の責任、企業2社は環境犯罪で責任を問われている。同件は25日で時効となるはずだったため、ギリギリの日程で提訴、起訴状受理となった。