site.title

貯蓄預金の出超傾向続く=インフレ以上の利息でも

2023年2月7日

インフレに伴う購買力低下などで出超傾向が続く貯蓄預金(Marcello Casal Jr / Agência Brasil)
インフレに伴う購買力低下などで出超傾向が続く貯蓄預金(Marcello Casal Jr / Agência Brasil)

 中央銀行が6日、ブラジルで最も伝統的な金融アプリケーションの貯蓄預金(ポウパンサ)の出超傾向は1月も続き、月間出超額は過去最高だったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
 現在のポウパンサはインフレ以上の利回りに戻ったが、1月の引出額は預入額を336・3億レアル上回った。この額は、1995年のポウパンサ開設以来、最大だ。これまでの出超額は昨年8月の220・2億レアルが最大だった。
 2022年の出超額は高インフレと負債を抱えた家庭の増加により、1032・4億レアルに達した。ポウパンサの利回りは経済基本金利(Selic)の70%+参考金利(TR)で、1月までの12カ月間では8・06%、15日締めの広範囲消費者物価指数(IPCA―15)は5・87%だから、Selicの引き上げで利回りもインフレ以上に戻っているが、利回りがより良いアプリケーションに切り替える人や、負債や税金などを払うためにポウパンサを引き出す人が増えたと見られている。
 預入額から引出額を差し引いた残りの入超額が最高だったのは2020年の1663・2億レアルだ。この年は、新型コロナのパンデミックで先行き不透明感が強かった事やコロナ禍に伴う緊急支援金がポウパンサに振り込まれた事などもあって、入超となった。
 出超傾向に転じたのは緊急支援金が打ち切られた2021年で、同年の出超額は355億レアル。22年の出超額はその3倍弱だったが、1月の出超額は既に21年の年間総額の94・7%に達しており、負債を抱える家庭の多さなどから考えると、今年も年間出超額が過去最高を更新する年となりそうだ。


抗議行動でナチス式敬礼=告発したPT市議が罷免に前の記事 抗議行動でナチス式敬礼=告発したPT市議が罷免にリベイロ元教育相捜査にボルソナロ介入疑惑=逮捕後進展なく次の記事リベイロ元教育相捜査にボルソナロ介入疑惑=逮捕後進展なく
Loading...