ルーラ政権=イラン軍艦のリオ寄港で物議=米国の反対押し切って許可

3日付のガゼッタ・ド・ポーヴォ紙(1)とエスタード紙(2)は、米国の批判を受けながらも、ルーラ政権がイランの軍艦に寛容な姿勢を示してリオ寄港を許可したと報じた。
ブラジル海軍は、イラン海軍の艦船イリス・マクランとイリス・デナが2月26日から3月4日までリオ・デ・ジャネイロ州グアナバラ湾の港に停泊するのを許可した。
米国務省のスポークスマンは、ルーラ政府の決定は「間違った」メッセージを送ることになるとくぎを刺し、エリザベス・バグリー駐ブラジル米国大使もイラン船は「不正取引やテロ活動を助長してきている」と批判した。イランは米国の経済制裁下にある。
今月2日には、イスラエルもイランの軍艦がブラジルの港に停泊したことを批判した。イスラエル外務省のリオール・ハイアット報道官は、ブラジル政府が与えた認可は「危険で遺憾な事実だ」と述べた。
一方、ブラジルの元駐米大使であるルーベンス・バルボザ氏は、世界的な対立が激化する中、ブラジルは中立の立場を貫くことができ、国のとった行動は正しく、ワシントンから政治的、経済的な非難や処罰を受けることはないとの見解を述べていた。