サンパウロ市=88歳女性が車中で水死=パン買いに出てゲリラ豪雨
8日、サンパウロ市南部で、自動車を運転中に急な大雨に見舞われ、水を冠った車の中に取り残された形となった88歳の女性が死亡する事件が発生した。9日付フォーリャ紙サイト(1)などが報じている。
事故が発生したのは8日午後、聖市南部モエマのガイヴォータ街を車で走行中のナイデ・ペレイラ・カペラーノさんが、ゲリラ豪雨で水かさが急増し、車ごと流された。車体は濁流で持ち上がり、回転。そのまま流れの中に巻き込まれ、同地区の雨は67ミリに及び、最終的に2メートルの高さに至った水の中に車体前部が水没した形となった。
ナイデさんはこの付近に暮らしており、この時は5区画ほど先にあるパン屋に買い物に出かけていたという。ナイデさんには4人の子供、6人の孫、8人のひ孫がおり、家族の世話などに忙しい毎日を過ごしていた。
事故の模様は防犯カメラに収められ、拡散。被害者が高齢だったことへの同情も重なり、話題を呼んだ。
モエマ地区は市内では有名な中流住宅地だが、オ・テンポ・サイト(2)によると、この付近では冠水が頻繁に起きて、アパートの地下駐車場が浸水する被害が頻発している。住民は建物入り口に水門を作って自衛しているが間に合わず、今回も地下の約20台が浸水被害に遭った。