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クーデター記念日=陸軍「祝うと罰則も」=連邦政府は無視の構え

2023年4月1日

パイヴァ陸軍司令官(Ricardo Stuckert)
パイヴァ陸軍司令官(Ricardo Stuckert)

 陸軍が、3月31日の軍事クーデターを祝う行為を行う軍高官を処罰する意向があることが明らかになった。3月30日付フォーリャ紙サイト(1)が報じている。
 これは、トマス・パイヴァ陸軍司令官が側近に明かしたとされている。それによると、軍高官で3月31日を祝う発言を行ったり、予備役軍人が主催する式典に参加したりした人は罰則の適用対象になるとのことだ。
 1964年3月31日にミナス州で反乱軍が決起し、ジョアン・グラール大統領は戦闘を嫌ってまだ実質的首都だったリオから去ったため、軍部は彼を大統領職から追放した。以後、21年間続く軍事政権の契機となった日だ。この日は一般に、「軍事クーデターの日」と称されることが多く、とりわけ軍政時代に政治犯とされた人を多く抱える労働者党(PT)のルーラ政権では敬遠される傾向がある。
 だが、軍関係者の間では「ブラジルを共産主義から救った日」と呼ぶ人も少なくなく、中には「革命記念日」と呼ぶ向きもあるほどだ。ボルソナロ政権下では軍人閣僚からもそうした発言が聞かれ、今年も予備役たちが、「1964年の民主主義運動」という式典を開くことを宣言していた。
 パイヴァ司令官によると、この方針はジョゼ・ムシオ国防相のとった方針に則ったものとされている。同相は3月1日、3月31日に関して、「何も言及せずにいる」とし、無視する意向を表明。それに3軍の司令官も従っているという。
 連邦政府内では、他の省でも「無視する」姿勢が保たれている。人権省に関しては、今週、「繰り返されてはならない週間」として軍事政権下の真実について語るプログラムが組まれている。
 また、3月30日にはルーラ政権下で再編成された「恩赦委員会」が最初の会議を行った。ルーラ政権によると、ボルソナロ政権下では、同委員会が分析した軍政時代に犠牲になった政治犯の遺族が求めた賠償請求の内、95%が却下されていたという。


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