中央銀行=今年のGDP成長率見直す=1%を1・2%に上方修正

中央銀行が3月30日、今年の国内総生産(GDP)の成長率を見直し、1%から1・2%に上方修正したと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
同行が3カ月毎に行うインフレに関する報告書によるもので、22年第4四半期のサービス部門で予想外かつポジティブな要素が複数あったことなどで、今年の予想を上方修正したという。鉱業の予測や1~2月の指標が改善していること、農牧業部門から適切な貢献が見込まれることにも言及している。
同行によると、昨年の経済は21年の5%や20年の3・3%を下回る2・9%の成長を記録した。22年の成長をけん引したのはコロナ禍で一時的に活動が抑制されたが、その後は順調に回復しているサービス業で、今年の成長予測は、0・9%から1%に引き上げられた。
工業は建設業が悪化した以外は改善が見られ、全体の成長予測は0・3%で保たれた。中でも鉱業は、石油増産などで、1・5%との予想が2・3%に引き上げられた。
22年の農業は前年比で1・7%減だったが、今年はカフェやトウモロコシ、大豆の増産で7%の成長が見込まれている。成長が著しいのは大豆の増収が見込まれている第1四半期で、第2四半期は減速する見込みだ。
需要の国内要素の予測は、家計消費が1・2%から1・5%に増加するものの、企業投資(総固定資本形成)は0・3%が0%に、政府支出も1・1%が0・7%に減少。財とサービスの輸出入も下方修正されている。