ルーラ政権100日、ジノとハダジに評価の声=襲撃事件逮捕と財政均衡法で

10日で政権100日を迎えたルーラ政権に関し、専門家の間でフラヴィオ・ジノ法相(ブラジル社会党・PSB)とフェルナンド・ハダジ財相(労働者党・PT)を評価する声が上がっている。左派メディアとして定評のあるブラジル・デ・ファト・サイトの10日付(1)などが報じている。
キリスト教大学サンパウロ市校(PUC―SP)で政治学が専門のヴェラ・チャイア教授は、ルーラ政権100日で目立った閣僚としてジノ法相とハダジ財相の名を挙げた。
チャイア教授はその理由として、ジノ氏に関しては1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関し、ボルソナロ前大統領の支持者たちにひるむことなく、厳しい態度で迅速な対応を行ったこと、ハダジ氏に関しては財政均衡法の提案を行ったことを理由に挙げている。
政治学者のマイラ・グラール氏も同じく、ジノ、ハダジ両氏の名をあげた。マイラ氏はジノ法相に対し、「最初の100日間でもっとも政権の真価が問われたのはやはり三権中枢施設襲撃事件。そこで民主主義を守った意味は大きい」と評価している。
またハダジ氏に関してはシモーネ・テベテ企画相(民主運動・MDB)と合わせての評価で、「政治信条の違う2人が対立せずに社会政治と社会開発を最優先に考えて案を編み出した」との言葉で称賛している。
一方、ポデール360サイトは10日に、1月1日から4月6日に至るまでのルーラ政権の閣僚のネット上のフォロワーの数の推移のデータを紹介しているが、ハダジ氏はフォロワーが720万人から731万人に増え、ルーラ大統領(4月6日で3171万人)に次ぐ2位となった。ジノ法相は191万人から230万人と、フォロワーの数を約20%増やしている。
ネット上では、シルヴィオ・アルメイダ人権相やアニエレ・フランコ人種平等相など、人権関係の閣僚の人気が急上昇している。