site.title

タクラ氏の予防拘禁令復活=モロと関係深い判事が命令

2023年4月15日

モロ氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)
モロ氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の際の恐喝容疑でセルジオ・モロ連邦判事(当時、現在は上議)らを訴えていたタクラ・ドゥラン氏に対し、連邦第4地域裁(TRF4)が、かつて同氏に出されていた予防拘禁令を復活させた。予防拘禁とは、犯罪などの予防のために容疑者を拘禁する刑事司法上の処分。だが、命じた判事がモロ氏の家族に近い関係者であることがすぐに指摘されている。13日付G1サイト(1)などが報じている。
 タクラ氏はLJでの捜査対象となったオデブレヒト社の担当弁護士で、2016年にモロ判事から資金洗浄の嫌疑で予防拘禁令を出され、もう一つの国籍のあるスペインに逃亡していた。だが、3月に現在のLJ担当判事であるパラナ州連邦地裁のエドゥアルド・アッピオ判事によって逮捕命令が解かれた。モロ氏に近い弁護士から逮捕逃れのための500万ドルの支払いを強要されたことなどを連邦警察に訴えていた。
 それに対し、2審を扱うTRF4のマルセロ・マルセッリ判事が13日、アッピオ判事の判断を撤回し、タクラ氏の予防拘禁令を復活させる判断を行った。タクラ氏は現在、スペインのマドリッド在住だが、この判断によると帰国すると拘禁されることとなる。
 だが、タクラ氏の訴えは既に最高裁に回され、担当者だったリカルド・レヴァンドウスキー判事(11日に退任)が「最高裁以外では扱えない」との判断を下しているため、予防拘禁令の復活が有効か否かを問う声がある。
 加えて、マルセッリ判事とモロ氏の関係の近さに関する報道も相次いでいる。それは、同判事の息子のジョアン氏がモロ氏と妻のロザンジェラ氏が経営する法律事務所のソーシオ(共同経営者)であるためだ。ジョアン氏は現在28歳で、昨年のモロ氏の上議選、ロザンジェラ氏の下議選で担当弁護士を務めていた。
 ヴェージャ誌やUOLサイトなどでは、ジョアン氏はモロ夫妻の長女のジュリアさんの交際相手であることも報じられている。


パラナグア港=ターミナルでナフサが流出=連警が本格捜査に乗り出す前の記事 パラナグア港=ターミナルでナフサが流出=連警が本格捜査に乗り出す学校襲撃事件=種々の抑止策の効果表れる=未然の摘発や逮捕・拘束続く次の記事学校襲撃事件=種々の抑止策の効果表れる=未然の摘発や逮捕・拘束続く
Loading...