一段と増すPIXの重要度=支払い手段の29%占める

中央銀行が5月31日、2022年の支払い手段の29%はPIXが占め、クレジットカードやデビットカードなどを超えたと発表したと同日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
2020年11月に導入されたPIXは、場所を選ばず、365日、24時間対応で即刻決済できるため、クレジットカードは受け付けないが、PIXなら受け付けるというところも増えている。また、個人が使う分には送金手数料などが不要という利点もある。
また、買い物をした時に多めの金額を送って差額分を現金で受け取る、TROCOという使い方もできるようになるなど、使い道が広がっている。
昨年の支払い手段を見ると、PIX29%を筆頭に、クレジットカード20%、デビットカード19%、払込票11%、前払いカード9%、口座から直接引き落とす9%と続き、小切手や銀行間送金はごく僅かだ。
2021年はデビットカード23%、クレジットカード22%、PIX16%、払込票15%、口座から直接引き落とす12%、前払いカード7%だったから、PIXの急増ぶりがよくわかる。
今回の数字にはワッツアップによる支払いが入っていないが、サイトなどでの買い物を含めたデジタル決済は今後も増えそうだ。
こういった動きは、生活扶助などの支給が銀行が用意したデジタル口座を介して行われていることとも関係ありそうだ。中銀によると、PIXやデビットカード、前払いカードのように支払い能力を超えた使い過ぎを防ぐ手段をとる人が増えているという。