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パラナ州=南米最大級の産業組合で事故=爆発で8人死亡、多数が負傷

2023年7月28日

爆発事故のあった農協のサイロ(27日付G1サイトの記事の一部)
爆発事故のあった農協のサイロ(27日付G1サイトの記事の一部)

 パラナ州西部パロチナ市の農業協同組合C.Valeが所有する穀物乾燥用サイロで26日午後、連続的に爆発事故が起こり、8人が死亡、11人が重軽傷を負った。また、27日現在も1人が行方不明となっている。G1サイト(1)(2)(3)などが報じている。 C.Valeは南米最大級の産業組合の一つで、協同組合主義に基づくアグリビジネス会社だ。5州に182カ所の事業所を展開し、組合員は2万6千人、職員だけで1万3600人余りを擁する。1日あたり20万羽の屠殺能力を持つ工場も所有する。
 死亡した8人の内、7人はハイチ人で1人がブラジル人、負傷者11人の内10人がC.Valeの従業員、1人は荷役労働組合(Sintomage)のメンバーで、9人は重体だという。
 近隣住民は爆発による揺れを感じたと証言しており、窓が割れた住宅もあった。現場から1キロの所に住む人が撮ったビデオには爆発音が3回記録されており、窓ガラスの揺れも確認できた。約8キロ離れた住宅でも揺れを感じたとの報告が出ている。
 消防のロドリゲス隊長は、一部の犠牲者は爆発の際、サイロの倉庫を結ぶトンネル内にいたと説明後、「犠牲者は地下のトンネル内にいたが、爆発で構造物が崩壊した。我々はできる限り速やかに救出作業を行う。時間との戦いだ」と加えた。また、爆風に直撃されたと思われる遺体も2体あったという。
 消防によると、爆発があったサイロには一万トン以上のトウモロコシが保管されていた。穀物保管時には、規定の湿度レベルを確保するための乾燥処理が行われる。爆発の原因は特定されていないが、保管されている穀物から出た粉塵が堆積したり、密閉された空間に堆積した粉塵が乾燥機から出た火花に接触したりすることで引き起こされた可能性が高い。清掃やメンテナンスが不足していたとの証言もあった。労働検察局(MPT)と市警は原因を知るための調査を続けている。
 行方不明者の捜索は軍警や消防隊員らの手で続けられている。協同組合の労働安全チームも作業を支援し、犠牲者の家族らへの援助を行っている。
 同件担当のペドロ・ルセナ刑事は、生存者や証人からの事情聴取や防犯カメラの映像収集等を速やかに行い、「地域コミュニティに早急な回答を提供する」と述べている。


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