サンパウロ市地下鉄=15日にスト決行か?=民営化反対とモノレール線問題で
10日、サンパウロ市地下鉄職員組合が、15日にストを行う意向であることを発表した。正式に行うか否かは14日夜の総会で決まる。10日付フォーリャ紙(1)が報じている。
職員組合がストを宣言するのは今年に入って2回目だ。1回目は給与調整を求めたもので、6月13日に決行の予定だったが、前日夜の総会で組合側が政府案を飲んだため、ストは回避された。
今回のストはタルシジオ・デ・フレイタス知事政権による地下鉄の運営方針に対するものだ。組合側はタルシジオ知事の「地下鉄全線の民営化」に強く反発。15号モノレール線の保守作業外注化にも反対している。15号線の保守作業の委託先を決める入札は28日に予定されている。
同モノレール線は故障が頻発しており、州検察局が2020年から捜査を行っている。組合側は、故障が頻発している路線の保守作業外注化は乗客や職員の安全上のリスクを招くとの声明を出しており、故障の原因も追究する意向でいる。
組合側は、15号線の職員3人の解雇と、3人が起こした労働訴訟で証人となったことで解雇された他の職員の件も、問題提起の一つに挙げている。
サンパウロ市地下鉄では3月にもストが起き、その時は事態収拾に30時間以上を要した。