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サンパウロ市=政治犯ら虐待の痕跡確認=陸軍秘密警察の施設調査で

2023年8月15日

陸軍秘密警察の施設で血痕らしき痕跡などが見つかったと報じる14日付G1サイトの記事の一部
陸軍秘密警察の施設で血痕らしき痕跡などが見つかったと報じる14日付G1サイトの記事の一部

 カンピーナス大学やサンパウロ連邦大学、ミナス連邦大学など、10の機関の考古学者や歴史家からなる作業グループが行っている、サンパウロ市南部の陸軍秘密警察国内防衛作戦センター(DOI‐Codi)の発掘調査で、政治犯らを虐待した痕跡と見られる血痕などが見つかったと14日付G1サイト(1)が報じた。
 ブラジルの軍事独裁政権時代(1964~85年)から90年代初頭にかけて行われた違法行為を解明するための発掘調査は2日に始まり、14日で終わる。
 発掘調査では、1階(日本式の数え方では2階)の部屋から血と思われる痕跡が見つかった他、2階(同3階)のトイレからはカレンダー付の記述事項も見つかっている。
 コーディネーターのクラウジア・ペンス氏によると、ルミノールは鉄や銅を含むあらゆる物質と反応するため、1階の部屋で見つかった痕跡は血痕であるか否かは、実験室での分析が必要だという。
 施設内の調査ではインクの入った瓶と誘拐された人を登録した書類に押されていたスタンプなど、350~400点の品も見つかったという。研究者のアンドレ・ザランキン氏は、インク瓶だけなら大したものではないが、囚人の物語と相まって新たな意味を持つ」と語っている。
 また、トイレの壁に残された記述の一つ一つは、1950年代から90年代にその場所を通過した人々の抵抗の象徴とされ、タイムラインを確立するのに役立つという。
 この建物は、州や市の遺跡などを指定・保存する機関によって保存物件に指定されているため、研究者達は両機関並びに国立歴史美術遺産院の許可を得て調査を実施。発掘の他、法医学調査や公共考古学に焦点をあてた活動も行われた。
 作業グループによる活動は2022年から始まり、ジオレーダーを使って作成した建物の図面とデータの分析は現在も続いている。


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