フォーカス=インフレ予測が再上昇=株式市場の取引にも影響
中銀が21日朝発表した経済動向予測調査「フォーカス」で、インフレ予測が再び上昇に転じたことで、同日の株式指数が下落と同日付G1サイト(1)が報じた。
21日付G1サイトなど(2)(3)によると、最新版のフォーカスでは、今年末の広範囲消費者物価指数(IPCA)の予測値が4・84%から4・90%に上方修正された。IPCAの予測値は5月12日の6・03%以降11週連続で低下し、4・84%になった後、2週間据え置かれていた。このままだと、今年のIPCAが政府目標上限の4・75%以下に収まる可能性が少し遠のいたといえる。
IPCAの予測値引き上げは、燃料の製油所出口価格が上昇したことが引き金となった。15日付G1サイト(4)によると、15日はガソリンが平均で0・41レアル/リットル、ディーゼル油が同0・78レ/リットル値上がりした。ガソリンは7月もIPCAを0・12%ポイント押し上げている。それでも、今年の累計はガソリンで0・15レ/リットル、ディーゼル油で0・69レ/リットル下がっている。
24年のインフレ予測値は3・86%で据え置かれた。このままなら中央値の3%は超えるが、上限の4・5%は下回りそうだ。
高インフレ抑制役の経済基本金利(Selic)は年末時点の予測が11・75%、来年末時点が9%、25、26年末は8・5%となっている。
今年の国内総生産(GDP)の成長予測は2・29%のままだが、来年は1・30%が1・33%に上方修正された。為替は今年末が1ドル=4・95レアル、来年末が5・00レアルの見込みだ。
なお、17日の株式市場の指数は13営業日連続で低下した後、0・37%高の11万5409ポイントで1日を終えたが、21日14時5分現在では0・94%減の11万4325ポイントとなっている。