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チリ=刑執行直前に軍人自殺=軍政期に国民的歌手殺害

2023年8月31日

 1973年のチリでの軍事クーデターの際、同国の国民的フォーク歌手ヴィクトル・ハラを殺害した容疑で告発された予備役大将が、刑執行を前に自殺した。30日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 陸軍大将だったエルナン・チャコン氏(85)は2018年に出た判決に対し控訴していた他の7人の被告と共に最高裁での裁判にかけられ、25年間の実刑判決を受けていた。チャコン氏の自殺は警察が刑執行のために同氏住居を訪れると同時に起きており、検察官は「銃を手にして発砲した」と説明している。
 スペイン語版ウィキペディア(2)によると、ヴィクトル・ハラは、ブラジルでカエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキらが国外逃亡していた南米での軍政時代に、チリの「自由の象徴」とされ、「ヌエバ・カンシオン(新しい歌)の父」と呼ばれた歌手で、2019年に軍政時代の憲法改正を求めるデモが同国で起こった際も彼の曲「自由に生きる権利」が抗議者達によって歌われた。
 1973年9月11日に時のアウグスト・ピノチェト将軍(のちの大統領)が起こした軍事クーデターで、ハラは教鞭をとっていた国立工業大学で5千人ほどの学生たちとともに逮捕され、国立サッカー・スタジアムに連行された。ハラはそこで拷問を受けた上、銃弾44発を浴びて亡くなった。


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