カカウショウ=PANの工場の買収決定=チョコ老舗の負債返済へ
チョコレート業界大手の「カカウショウ」が、破産宣告されていたチョコレートの国内老舗「PAN」がサンパウロ大都市圏サンカエタノ・ド・スルに所有していた旧工場を買い取ることが決まった。19日付G1サイト(1)が報じている。
入札そのものは9月15日に行われ、カカウショウが落札したが、サンパウロ州地裁による結果確定が19日まで遅れていた。落札額は7100万レアルで、工場だけでなく、周辺の敷地、工場内にあった機械類も同社のものとなる。
PANは1935年創業の国内のチョコレート企業の先駆け的存在だ。1960年代~80年代には、黒人少年の広告で知られるタバコ型チョコレートがヒットして、おなじみとなった。同時期にはペンシル型のチョコレートも人気商品となったが、近年は業績が振るわず、2021年から民事再生に入り、今年2月に破産宣告を受けた。
カカウショウの今回の買収は、PANが抱えていた債務の債権者への返済が目的とされている。
入札を主催した公式競売人のエリック・テレス氏は今回の決定に対し、「地裁の決定は非常に重要なものだ。これで債権者への返済の道筋が立った」と喜びを表明している。