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アルゼンチン大統領選=ブルリッチ氏がミレイ氏支持=2候補拮抗の中、党に亀裂

2023年10月27日

ミレイ氏とマッサ氏の支持率比較(25日付エスタード紙サイトの記事の一部)
ミレイ氏とマッサ氏の支持率比較(25日付エスタード紙サイトの記事の一部)

 アルゼンチン大統領選の決戦投票に向けた最新世論調査によると、ハビエル・ミレイ氏とセルヒオ・マッサ氏は誤差の範囲内でほぼ互角の戦いを繰り広げている。超リベラル派候補のミレイ氏の支持率は50・7%で、ペロン派(ポピュリズム政治支持派)候補のマッサ氏の49・3%を僅かにリードしているものの、予測は難しい状況だ。現経済相のマッサ氏はペロン派票を維持し続けており、11月19日の決選投票では最低得票率を確保するとされている一方、多くの反感を集めているともされ、最大得票率はミレイ氏を下回ると見られている。25日付エスタード紙など(1)が報じている。
 この調査はコンサルティング会社のCB Consultoriaによるもので、23日〜24日に1715人を対象に行われた。誤差は上下2%ポイントだ。同社ディレクターのクリスティアン・ブティエ氏は、「非常に拮抗しており、互いに可能性がある。アルゼンチン国民の3分の1が決断を迫られている。最初の決断は投票するかどうかで、白票を投じる可能性もある。候補者の内のどちらか、マシだと思う方に投票するかもしれない」と、両者どちらの支持層にも属さないアルゼンチン国市民の割合について述べた。
 マッサ氏は一次投票で36%の得票率で首位に立ち、同時点ではライバルよりも堅固な支持基盤を持っているとみなされている。回答者の32・4%は確実にマッサ氏に投票すると述べ、28・2%がミレイ氏を支持している。ただ、現経済相のマッサ氏はアルベルト・フェルナンデス現政権への国民の反感を背負っており、48・2%が同氏には絶対投票しないと述べている。
 一方、ミレイ氏に対する拒絶率は43・8%でマッサ氏より小さい。この数字は、マッサ氏がミレイ氏に比べ、支持を広げる余地が限られていることを示している。「アルゼンチン国民の半分は、フェルナンデス政権とマッサ経済相への反感から、疲弊の中で投票し、残りの半分は恐怖心からマッサ氏の方がマシだと感じて票を投じるだろう」とブティエ氏は述べた。
 投票率も結果を左右する要因で、投票率は結果に大きな影響を与えるという。同氏によると、選挙構造が変化しており、一次投票で市長や知事、下院議員、上院議員を選出するためにペロン派が用意した体制はもはや存在せず、選挙はより自由で個別の選択に左右されるため、投票率が低ければマッサ氏が有利になり、高ければミレイ氏に有利に働く可能性が高まるという。また、選挙の翌日が祝日であることも、選挙結果に少なからず影響を与える可能性があるという。
 そんな中、一次投票で23%の票を獲得したパトリシア・ブルリッチ氏は25日、ミレイ候補を支持すると表明した。しかし、この発表により、野党連合「変革のために共に」が分裂危機にあるとも報じられている。(2)
 この支持の決定は24日、元大統領マウリシオ・マクリ氏の自宅で行われた会合の中で結ばれた。ミレイ氏はブルリッチ氏に政府の職を提供することに加え、過去の侮辱発言を謝罪することに同意したとされるが、一部の党員はこの決定に懸念を示している。
 決選投票では600万人以上に及ぶブルリッチ氏の支持者が、重要な役割を果たす。調査では、候補者を決めている人の46%はミレイ氏に、14%はマッサ氏に投じるとしているが、27%は白票または誰にも投票しないしないと答え、11・8%が未定と答えている。


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