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ゴイアス州=暑さ対策に追われる農家=40度超す猛暑の影響軽減へ

2023年10月27日

焼き畑をせずに大豆を蒔いた畑(Fredox Carvalho/Faeg)
焼き畑をせずに大豆を蒔いた畑(Fredox Carvalho/Faeg)

 北部が深刻な干ばつに悩まされる中、ゴイアス州の農家は暑さ対策に追われていると25日付G1サイト(1)が報じた。

暑さで実が入っていないトウモロコシ(Fredox Carvalho/Faeg)
暑さで実が入っていないトウモロコシ(Fredox Carvalho/Faeg)

 同州では最高気温が41度を超えたりして、農産物の生育や乳の出に影響が出ないよう、投資する農家が増えている。
 南西部リオ・ヴェルデ市の農家イヴァン・ロベルト・ブルセリ氏によると、今月は既に作付けした大豆の20%を失っており、数日間は雨が降らないから、損失は30%になり得るという。「雨が良く降ったから大豆を蒔いたが、天気は余りよくない。この辺りでは作付けを止めているし、既に植えた大豆は暑さで参っている」という。
 ジオゴ・アルファイクス農学博士によると、農作物の栽培に適した温度は25~30度だ。「この気温だと光合成が良く進むが、それを超えると気孔が閉じ、水があっても光合成を行わなくなってしまう」という。光合成が進まないと根も全体も成長が阻害され、実も結べないから、生産量が減る。
 州気象水文情報センターによると、気温が最も高くなるのは8~10月だ。2020、21年は1961年の観測開始以来、最も高温だったが、今年は既に、少なくとも5市で40度を超える日が記録されている。
 同センター主任のアンドレ・アモリン氏によると、現在の熱波は州西部の集中しており、25日以降は曇天が増え、集中豪雨も起きて気温が下がるが、10~12月は気温が再上昇する。雨が降ると適温になるが、止むと暑くなるという。
 同州農業畜産連盟技術顧問のレオナルド・マシャド氏は、高温よりも雨不足が深刻と警告。今年の作付けは高温と雨不足で遅れており、作付け終了は15%ほどだ。昨年は25~30%だった。

霧状の水や風を浴びてくつろぐ牛達(Estância K/Divulgação)
霧状の水や風を浴びてくつろぐ牛達(Estância K/Divulgação)

 大豆の作付けが遅れると収穫も遅れ、トウモロコシの作付けが遅れる。収穫が間に合わなくなると考え、トウモロコシの作付けを見送る農家もいるという。農業供給公社は2023/24農年はトウモロコシの作付け面積が約5%減ると見ているが、これは1千万トン以上の収量減を意味する。
 暑さ対策の一つはサンラウンドWPという日焼け止めで、この製品を葉に吹きかけると平均気温が最大4度下がり、光合成を行う時間が最大3時間伸びる。この製品を昨年使ったアンドレ・マルケス氏は、このおかげで収量が15%減るのを避け得たという。
 アルファイクス博士によると、この製品は太陽光をろ過するため、気孔が塞がらず、光合成が続くから発育が進み、花や葉、実も増える。
 イヴァン・ロベルト氏は、トウモロコシの藁を残して大豆を蒔くと、地面が覆われる分、温度が下がるという。ウエスレイ・ソウザ農学博士は、藁を残し、土を掘り返し、機械や燃料の使用を減らすという方法で持続可能性を高めている農家は気候変更の中でも大損失を被らず、他を凌ぐとしている。
 牧畜でも暑さ対策は必要だ。乳牛は38度を超えるとストレスを感じて乳の出が悪くなるため、フレドリコ・マシャド氏は、牛が快適に過ごせるよう、霧状の水や風を浴びられる施設を建設。施設の中は外部より7~10度涼しく、1頭あたりの搾乳量が28リットルから37~49リットルに増したという。


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