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サンパウロ州=ダニーロ・ミランダ氏死去=SESCを通じ文化に寄与

2023年10月31日

SESCでの通夜の様子(©Paulo Pinto/Agencia Brasil)
SESCでの通夜の様子(©Paulo Pinto/Agencia Brasil)

 29日、サンパウロ州の社会商業サービス(SESC)を現在知られるような文化施設に変えた人物として知られる社会学者で哲学者のダニーロ・サントス・デ・ミランダ氏が亡くなった。80歳だった。同日付フォーリャ紙(1)などが報じている。
 ミランダ氏は1943年にリオ州カンポス・ゴイタカゼスで生まれ、学生時代の1960年代にサンパウロ州に住み始めた。1968年にSESCで働き始め、70年代に運営に携わるようになる。
 ミランダ氏の意向が強く反映されるようになったのは1984年にSESCの地域ディレクターに就任してからで、その頃から、チム・マイアやジョルジェ・ベンジョールなど大物歌手のコンサートなどを主催するようになった。
 また、この頃からは、財政難に苦しんでいた演劇をSESCで積極的に上演するようになっている。SESCはこれ以降もスポーツやレジャーなどを取り込み、それらに市民が安く接することができる施設に発展した。また、人種差別やLGBTなどのテーマにも積極的に取り組んでいる。
 ブラジルを代表するベテラン女優のフェルナンダ・モンテネグロは、「今日のブラジル芸術はダニーロ・ミランダがSESCで示したもの」と主張している。
 ミランダ氏はSESCでの実績を買われ、文化相への就任依頼を何度も受けたが、それらを断り、その生涯をSESCに捧げていた。
 ミランダ氏は今月初旬からサンパウロ市アルベルト・アインシュタイン病院に入院していたが、死因は明らかにされていない。通夜は30日10~15時にSESCポンペイアで行われ、同日17時にイタぺセリカ・ダ・セラのオルト・ダ・パス墓地で火葬に伏された。


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