site.title

新型コロナの増加傾向続く=予防接種は国家計画の一部に

2023年11月2日

新型コロナへの感染の有無を確認する検査(©Marcello Casal JrAgência Brasil)
新型コロナへの感染の有無を確認する検査(©Marcello Casal JrAgência Brasil)

 医療現場で指摘されていた新型コロナの患者や入院者増加傾向が、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)の報告でも確認された。
 サンパウロ州の私立病院や診療所、検査所の組合(Sindihosp)が行った調査で、入院者が増えていると答えた病院が76%に及んでいたと報じたのは10月23日付Valor紙サイト(1)だ。同サイトでは、感染者数増は新変異株による感染拡大の兆候の可能性があるとしている。
 具体的には、病院の84%は直近15日間の救急外来受診者の中で新型コロナ感染が疑われる患者が増えたと回答。検査所の68%では陽性例が11~20%増えたという。新型コロナの入院者が増えた病院は76%、集中治療室の入院者増加は92%だったが、集中治療室入院者全体の新型コロナ患者は約5%だ。
 10月29日付ブラジル61(2)は、10月15~21日(感染学上の第42週)の新規感染者は4万7099人で、前週の8695人比で441%増と報じた。新規感染者数は今年に入って最多で、州別感染者はゴイアス州の1万5691人以下、サンパウロ州9165人、ミナス州6873人、パラナ州3244人と続く。ゴイアス州の数字は前週に9562人減と報告された後の修正も加わっている。死者は255人で、前週の134人を90%上回っている。
 このことは10月30日発表のFiocruzの報告書(3)でも明らかにされた。
 同財団によると、大人の患者増が目立つのは南部3州とサンパウロ州だが、南部3州での増加は緩やかだという。サンパウロ州は他州より増加のペースが速いが、それでも上半期に起きた感染拡大時より緩やかだという。
 また、ミナス、マット・グロッソ・ド・スルの2州では高齢者の重症急性呼吸器症候群(SARS、ポ語ではSRAG)に占める新型コロナ感染者の割合が増えているが、同年齢層でのSARS増は起きていないという。第41週は感染者増が指摘された連邦直轄区とゴイアス州、リオ州は鎮静化している。
 10月22~28日の感染者は4万4231人で、ゴイアス州は急減したが、リオ州は257%増加。サンパウロ州、ミナス州と南部3州でも増加した。死者277人の大半はこれら6州が占めている。
 なお、10月31日付アジェンシア・ブラジル(4)によると、保健省は同日、新型コロナの予防接種を国家予防計画(PNI)に組み込むと発表。6カ月~5歳の子供、高齢者、免疫力が低い人、妊婦、出産直後の女性、医療従事者、先住民やキロンボラ(解放奴隷の子孫達が作った集団居住地の住民)、川岸地区の住民、刑務所や少年院の職員や収監者、路上生活者、恒常的な障害のある人などは毎年、接種を受けることになる。


ボリビアがイスラエルと国交断絶=コロンビアとチリは大使を召還前の記事 ボリビアがイスラエルと国交断絶=コロンビアとチリは大使を召還選挙高裁=ボルソナロに2度目の有罪判決=独立200周年の選挙宣伝利用で=ブラガ・ネットも出馬禁止に次の記事選挙高裁=ボルソナロに2度目の有罪判決=独立200周年の選挙宣伝利用で=ブラガ・ネットも出馬禁止に
Loading...