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ベネズエラ=領土問題でガイアナと緊迫=ブラジル政府は国境警備を強化

2023年12月1日

 【既報関連】ベネズエラとガイアナの間に緊張状態が発生しており、連邦政府が両国と国境を接する北部の国境警備の強化に乗り出している。11月30日付UOLサイト(1)が報じている。
 この問題はベネズエラでのエセキボ地区の併合に関する国民投票が、3日に迫っていることで浮上している。エセキボ地区は1899年からガイアナとの間で係争が生じている地区だ。当時のガイアナはイギリス領だったが、その際に領土を拡大し、ベネズエラ領内に入ってきていた。
 エセキボは1899年のパリ仲裁裁定でガイアナ領とされたが、ベネズエラは「無効な判断」と主張。1966年にガイアナが独立した際のジュネーブ協定では、イギリス、ガイアナ、ベネズエラ3国の間で友好的な解決が模索された。
 だが、ベネズエラはその後も領有権を主張し、軍事行動に出ることもあった。その背景には、エセキボ地区には年110億バレルとも言われる埋蔵量を誇る油田があることが挙げられている。
 他方、ガイアナにとっては国全体の3分の2の面積を占めるこの地区を奪われることは国の死活問題でもある。こうしたことからガイアナは国際裁判所に訴えを起こし、ベネズエラでの国民投票阻止を求めている。
 ブラジルは北部のアマパー州が両国と国境を有しており、この緊迫した状況による国境付近の治安悪化が恐れられている。
 ルーラ大統領はセルソ・アモリン大統領付外交問題特別顧問にベネズエラ行きを命じ、マドゥーロ大統領に平和的な解決を促すよう求めている。また、国防相も声明で、両国の状況に留意し、軍の警備を強化することを約束している。


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