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下院=洋上風力発電規制案を承認=現行の10倍増の可能性も

2023年12月2日

法案の報告官を務めたゼ・ヴィトル下議(Mario Agra/Camara dos Deputados)
法案の報告官を務めたゼ・ヴィトル下議(Mario Agra/Camara dos Deputados)

 11月29日、下院本会議で洋上風力発電に関する規制法案が承認されたと同日付CNNブラジルなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)が報じた。
 同法案は化石燃料に依存する経済から抜け出すためのエネルギー転換策の一つで、リラ下院議長が国連の気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)で提示する緑のアジェンダの一つだ。下院では前日も、緑の水素に関する法案を承認している。
 洋上風力発電は、遮蔽物がないため、気流がより速く、一定の速度に達する公海上で吹く風の強さを利用して得られる再生可能でクリーンなエネルギー源だ。9月17日付ポデル360サイト記事(7)によれば、洋上を利用すれば現行の風力発電能力を10倍に増やす可能性があると報じている。
 同法案によると、洋上風力発電所が開設可能な地域は行政府が決めるが、油田や海上航路、環境法による保護地域などでは開設が認められない。また、開設には当該地域の認可や譲歩が必要で、石油鉱区に近い地域での事業者は優先的に補助金を受けられることや、洋上で発電された電力に対してはロイヤリティの一種である補償金が政府に支払われることも定められている。
 ただ、下院は承認に際し、世界一大気汚染を起こしやすいエネルギー源の一つの石炭を使い、2028年に終了するはずだった火力発電所との契約を2050年まで延長することを盛り込んだ。
 電力業界は最大400億レアル/年の費用がかかる可能性のある補助金や給付金を認めたと批判しているが、法案は上院に差し戻された。


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