フィットネスの大物に捜査=麻薬成分の横流し疑惑で
12日、連邦警察が麻薬(コカインとクラック)の原料を横流しした嫌疑での捜査を行い、フィットネス界の大物インフルエンサー、レナト・カリアーニ氏の企業が捜査対象となった。同日付G1サイト(1)、イスト・エ(2)、UOLサイト(3)などが報じている。
この日の捜査では家宅捜査令状18件が出たが、内16件はサンパウロ州、残りがミナス・ジェライス州とパラナ州だった。
中心となったのは大サンパウロ市圏ジアデマに拠点を置く企業アニドロルだ。この企業の共同経営者は、SNSで700万人超のフォロワーを持つインフルエンサー、カリアーニ氏だ。
連警はこの日、カリアーニ氏の逮捕請求も行ったが、裁判所に却下された。その一方、ファビオ・スピノーラ容疑者がパラナ州で逮捕されている。同容疑者はアニドロルと麻薬製造者の仲介役と見られており、自宅からは10万レアル以上の現金も見つかっている。
この事件は、アニドロルの二つの口座に、国際的な製薬会社アストラゼネカから、現金で合計21万2千レアルの入金があったことが確認されたところから始まった。同社は国税庁からの報告でこの支払いのことを知り、何の支払いかを求めていた。
アニドロルは国税庁に対し、リドカインという麻酔薬をアストラゼネカに供給していたと報告したが、アストラゼネカは同社との取引を否定していた。アニドロルはメールでアストラゼネカ社のアウグスト・ゲーラなる人物と連絡をとり、取引を行っていたとされている。